逆に「すあま」は関西ではあまり見かけない

米粉に砂糖を加えたものを蒸して作る「すあま」。カマボコのような形をしたものが多く、薄ピンクの色合いがかわいらしい和菓子です。

実はこの「すあま」、関西をはじめとした西日本ではあまり見かけることがありません。関西のスーパーや和菓子屋さんで見つけられたら、ラッキーと言えるほどです。

ちなみに、「すあま」とよく似た名前の和菓子で「すはま」というものもあります。「すはま」は、きな粉のような大豆の粉に水飴を混ぜて作るお菓子です。

関西を訪れる際は「すはま」を食べて、「すあま」と「すはま」の違いを感じてみてください!

味付けや見た目が異なる「ところてん」

関東でよく見かけるところてん

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蒸し暑い日にツルンッと食べると、より美味しく感じるところてん。関西と関東では、味付けが異なることが一般的です。

近年はスーパーで両方とも見かける機会が増えましたが、関西は黒蜜、関東は酢醬油をかける人が多い傾向にあります。

関西でよく見かけるところてん

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関西でところてんに黒蜜をかける習慣が根付いたのは江戸時代ごろ。天下の台所・大阪では、当時の高級品だった砂糖が入手しやすく、庶民にまで甘味を食べる習慣が根付きやすかったからと考えられています。

その一方で関東では、蕎麦のような「粋」な食べ物を好む文化が発展。ところてんに甘い黒蜜をかけるより、さっぱりとした酢醤油の方が「粋」だと根付いたそうです。

蒸し暑い日が続く夏。関西旅行の小休憩では、まろやかな甘さの黒蜜をかけた冷たいところてんで、一息ついてみましょう。