2023年6月16日に公表された内閣官房「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023改訂版」によると、高齢者の就業機会確保の企業の努力義務が70歳までになること等をふまえて、iDeCoの加入年齢を70歳に引き上げる方針が盛り込まれました。
現状のiDeCoは、60歳以降も会社員や公務員として働く65歳未満の方、また任意加入被保険者として国民年金に加入している65歳未満の方が、 原則65歳になるまで加入できます。
ただ60歳代で働く方は増えており、高齢者の就業機会確保の企業の努力義務など社会の変化もあり、今後は70歳まで働く方は増えるでしょう。
「セカンドライフは70歳から」という方も増えると思いますが、仕事をやめた後の生活を支えてくれるのは「年金と貯蓄」です。
では、現代の70歳代のかたはどれくらい貯蓄を保有しているのか、今回はひとり世帯に視点をあててみていきましょう。
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70歳代「ひとり世帯」貯蓄の平均と中央値はいくらか
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、70歳代・単身世帯の貯蓄は以下のとおりです。
70歳代ひとり世帯の貯蓄の平均と中央値
- 平均:1433万円
- 中央値:485万円
70歳代ひとり世帯の貯蓄をみると、平均と中央値の差が約1000万円あります。
「図表1」をみると貯蓄2000万円以上保有している方が24.3%いる一方で、貯蓄ゼロの方も28.3%となっており、個人差が大きいことがわかります。
貯蓄の差は若い頃からの積み重ねや、退職金、相続資産などが挙げられるでしょう。若い頃からの貯蓄習慣の大切さがわかります。