4. 年金が年額220万円なら後期高齢者医療保険料はいくらか

後期高齢者医療制度とは、75歳以上の方が自動的に加入する公的保険で、加入者全員に保険料の支払義務があります。

保険料は均等割と所得割で決まりますが、都道府県によって異なります。

東京都の場合は次のとおりです。

  • 均等割額:4万6400円
  • 所得割率:9.49%

上記の合計(限度額は66万円)が1年間の保険料となります。

年金が年額220万円(月額約18万円)の場合、計算式に当てはまると保険料が10万700円になります(年金以外に収入がない独身世帯の場合)。

基本的には年金と保険料負担は比例関係にありますが、均等割や所得割には軽減措置があります。そのため、年金額が一定ラインを超えると一気に保険料があがることも有り得るのです。

出所:東京都後期高齢者医療広域連合「保険料の算定方法」

出所:東京都後期高齢者医療広域連合「保険料の算定方法」

※軽減は都道府県によって異なります。

年金は、受給開始を65歳より後に繰り下げることで増額できる制度があります。ただし、繰下げ受給をあげることで税金や保険料が跳ね上がることもあるので、注意が必要です。

5. 年金から天引きされるお金を意識する

年金から天引きされるお金について見ていきました。

年金収入だけで220万円を得るのは少数派ですが、さらに後期高齢の保険料が約10万円天引きされます。

加えて介護保険料や税金も天引きされるため、手取り額が少なくなることは知っておきましょう。

将来のお金を考えるときは、こうした手取り額も考えることが重要です。額面や平均にとらわれず、あらゆる角度で総合的に考えたいですね。

参考資料

太田 彩子