投資信託は投資先の選定や運用をプロに任せられる金融商品です。

100円から投資をスタートできるハードルの低さから投資の第一歩として運用を検討している方も多いでしょう。

投資信託の商品数は2023年3月末時点で5965本となっていますが、膨大な商品数のなかからどうやって自分にあった商品を選べば良いのでしょうか?(投資信託協会のデータに基づく公募投資信託の数)

そこで今回は初心者向けに投資信託の選び方を解説していきます。

【注目記事】つみたてNISAの銘柄はいくつ買うべき?おすすめの投信の組み合わせも紹介【元機関投資家・CFP監修】

この記事を読んでわかること

  •  投資信託の選び方
  •  おすすめの投資信託
  •  投資信託を運用できるおすすめの証券会社

投資信託とは?

まずは簡単に投資信託についておさらいしておきましょう。

投資信託とはプロに資金運用を任せる投資商品です。

投資家は以下のような流れで利益を得ることができます。

  1. 投資家は投資信託の購入を通じて運用会社に資金を提供
  2. 運用会社は提供された資金を使って分散投資・運用を行う
  3. 運用の結果得られた利益は投資家に還元される

投資家が得られる利益には譲渡益と分配金の2種類があります。

譲渡益は投資信託を購入時よりも値上がりした状態で売却(解約)することで得られる利益です。

また、商品によっては決算のタイミングで運用益を投資家に還元する「分配金」を設けているものもあります。

出所:MeChoice編集部

 

ただし、投資信託を購入・運用するには各種手数料が必要となります。

具体的に列挙すると以下の通りです。

  • 購入時手数料:投資信託の購入時にかかる手数料。最近では手数料を無料とするノードロードといわれる投資信託も増えてきている。
  • 信託報酬:投資信託を保有している間、毎日かかる手数料。投資信託の銘柄によって異なる。保有額に対して年率計算でかかる。
  • 信託財産留保額:投資信託を売却するときにかかる手数料。最近では信託財産留保額を設定していない投資信託も多い。
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投資信託の選び方-5つのポイントで解説-

ここまでで投資信託の運用に興味を持った方もいるかもしれません。

しかし、前述の通り、投資信託の商品数は5000種類以上と膨大です。どのような基準をもって商品を選べばよいのでしょうか?

ここでは投資信託の選び方のポイントとして以下の5項目を解説していきます。

  1. 投資資産を選ぶ
  2. 投資地域を選ぶ
  3. 運用スタイルで決める
  4. 税制優遇制度の対象かどうかで選ぶ
  5. 信託報酬の安さで選ぶ

1. 投資資産を選ぶ

投資信託は商品によって主な投資対象が異なります。

株式・債券・不動産など自分が投資したい資産を決めることで運用商品を大きく絞り込むことができるでしょう。

なお、おすすめは株式を主要投資対象としている商品です。

債券よりもハイリターンな運用が期待でき、長期的に大きな資産を築くことに向いています。

2. 投資地域を選ぶ

投資信託選びでは投資地域の選定も重要です。

おなじ株式に投資する投資信託でも、商品によって投資地域が異なります。

たとえば日本株に投資するものもあれば、米国株に投資するものもあるといった具合です。

なかでも全世界株式は全世界の株式市場へ投資するスケールの大きな商品となっています。

特定の国や地域・企業に偏らないリスク分散の効いた投資ができることから初心者の方にもおすすめです。

3. 運用スタイルで決める

投資信託はアクティブ運用型とインデックス運用型の2種類に分けられます。

アクティブ運用とは投資のプロであるファンドマネージャーが銘柄を厳選して運用するスタイルです。

一方インデックス運用とは日経平均株価などの市場平均に連動した値動きを目指すスタイルとなっています。

両者の主な違いはコストと期待リターンの大きさです。

アクティブ運用型のファンド(アクティブファンド)はハイリスク・ハイリターンであり、運用コストは高めです。

一方、インデックス運用型のファンド(インデックスファンド)はローリスク・ローリターン・ローコストであるため、長期的な資産形成に向いています。

初心者であればインデックスファンドを手始めに運用してみることをおすすめします。

4. 税制優遇制度の対象かどうかで選ぶ

つみたてNISAやiDeCoといった税制優遇制度の対象かどうかも投資信託を選ぶ大切なポイントです。

たとえば、つみたてNISAであれば年間40万円を上限として対象の投資信託から得られる利益が最大20年間非課税となります。

出所:金融庁「つみたてNISAの概要」

またiDeCoは老後の資金形成を目的とした私的年金制度です。

毎月5000円から任意の掛金を拠出して、主に投資信託を運用することで資産形成を目指します。

出所:iDeCo公式サイト「iDeCo(イデコ)の特徴」

iDeCoには以下の3つの節税メリットが用意されています。

  1. 掛金が全額所得控除の対象となる(住民税や所得税が安くなる)
  2. 運用益が非課税になる(通常、投資の利益には約20%の税金がかかる)
  3. 給付を受ける際も税金を圧縮できる(受け取り方によって控除の枠がある)

投資信託を選ぶ際はつみたてNISAやiDeCoの対象商品であるかどうかも重要な選定基準です。

5. 信託報酬の安さで選ぶ

投資信託を選ぶ際には信託報酬の安さにも注目しておきましょう。

信託報酬は投資信託の運用額に対して毎日かかるコストです。年率0.2%や0.5%などの年率計算でかかります。

信託報酬の率は商品によって異なるので、できるだけ低いものを選ぶのが賢明です。

インデックス投資信託であれば年率0.2%以下を目安に選びましょう。

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投資初心者には全世界株式インデックスファンドがおすすめ

ここまでのポイントを踏まえたうえで投資初心者におすすめなのは全世界株式のインデックスファンドです。

全世界株式インデックスファンドとは、全世界の株式市場の値動きに連動した投資成果を目指す投資信託です。

世界中の株式銘柄に分散投資することでリスクを抑えた安定運用が期待できます。長期的な資産形成に向いた商品と言えるでしょう。

以下のような銘柄であればつみたてNISAやiDeCoに対応しているほか、信託報酬も十分低めに設定されています。

※1信託報酬および期間収益率は2023年5月31日の月次レポートによる
※2信託報酬および期間収益率は2023年4月28日の月次レポートによる

なかでも「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022」で1位となった評価の高い商品なので、ぜひ検討候補の1つに入れておきましょう。

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投資信託を運用するのにおすすめの証券会社

投資信託を運用するには金融機関の証券口座が必要です。
ここでは投資信託の運用におすすめの証券会社として以下の2社を紹介します。

  1. SBI証券
  2. 楽天証券

1. SBI証券

SBI証券は、2023年中に国内株の手数料無料化を目指しており、コスト意識が高い人であれば注目必須の証券会社です。
国内の個別銘柄はもちろん、米国株をはじめ世界9カ国の銘柄に投資できます。米国株の取扱銘柄数は6000を超えており、主要ネット証券最高水準。

現在、国内株は0円から取引可能であり、IPO取り扱い銘柄数も、主要ネット証券(SBI・楽天・松井・マネックス・auカブコムの5社)の中ではダントツの実績を誇っています。

また、投資信託のサービスも充実しており、保有額の最大0.25%がPontaポイントやTポイントとして還元されるほか、投資信託の購入には「Tポイント」「Pontaポイント」を1ポイント1円として利用できるので、少額から投資したい方にも最適です。

投資信託の購入に三井住友カードを利用すれば、最大5%のポイント還元が受けられ、たまったVポイントは1ポイント1円で投資信託の買付に利用できるほか、景品との交換やキャッシュバックサービスにも使えます。

おすすめポイント

  • 1日100万円までの取引なら手数料無料(国内株)
  • 投資信託の保有でTポイントやdポイントがたまる
  • 三井住友カードの投信クレカ積立で最大5.0%のVポイントがたまる
  • IPO引受社数NO.1(2022年3月通期)
  • 充実の米国株&投資信託ラインナップ
SBI証券の口座を開設する

2. 楽天証券

楽天証券は800万口座を超えている日本屈指の証券会社です。

楽天カードを使って投信積立を行うと、ポイント還元率最大1%で楽天ポイントが貯まるほか、投資信託の購入に楽天ポイントを利用できます。

そのため「普段から楽天ポイントを貯めている方」におすすめのネット証券会社です。

また、楽天証券と楽天銀行を連携するマネーブリッジを利用すれば、楽天銀行の普通預金金利が最大0.1%になるのも魅力的。株の購入時には、証券口座の不足分が楽天銀行の普通預金残高から自動入金される自動入出金(スイープ)サービスも便利です。

おすすめポイント

  • 1日100万円までの取引なら手数料無料(国内株)
  • 投資信託の保有で楽天ポイントがたまる
  • 楽天カードで投資信託を購入すると楽天ポイントがたまる
  • 充実のつみたてNISAラインナップ
  • 楽天銀行との連携で普通預金金利が0.1%にアップ
楽天証券の口座を開設する

参考資料

まとめ

  •  投資信託を選ぶ際のポイントは5つ
  •  投資資産・地域、運用スタイル、信託報酬、税制優遇制度の利用可否で商品を絞り込むことが大切
  •  初心者へのおすすめは全世界株式のインデックスファンド
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MeChoice編集部