1. 厚生年金と国民年金の仕組み
厚生年金とは、会社員や公務員などとして働いている人がもらえる年金です。原則国民全員が受け取れる国民年金に上乗せする形で支給されます。
会社員や公務員での勤務経験があれば受給できるため、1年しか会社員や公務員として働いていない人でも厚生年金を受給できます。
一方で、会社員や公務員として働いたことがまったくない自営業者や専業主婦(夫)は厚生年金をもらえません。
厚生年金受給額は、勤務期間や平均年収によって決まります。
2. 厚生年金「15~20万円未満」の割合はどれくらいか
厚生年金受給者で月に「15〜20万円未満」の年金を受け取る人はどれくらいいるのでしょうか。
厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の年金受給額の分布は以下のとおりです。
2.1 厚生年金受給者の年金受給額の割合
年金受給額 人数(割合)
- 月額5万円未満 38万8575人(2.4%)
- 月額5万円以上10万円未満 336万1204人(20.8%)
- 月額10万円以上15万円未満 497万6556人(30.8%)
- 月額15万円以上20万円未満 495万2516人(30.6%)
- 月額20万円以上25万円未満 223万4558人(13.8%)
- 月額25万円以上30万円未満 25万2220人(1.6%)
- 月額30万円以上 1万4816人(0.1%)
平均年金月額 14万3965円
※厚生年金保険受給権者には、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない、報酬比例部分のみの 65 歳未満の受給権者が含まれている
厚生年金受給者で月15万円以上20万円未満の年金をもらう人の割合は、30.6%です。厚生年金受給者の約3人に1人が月15万円以上20万円未満の年金を受け取っています。
一方で、受給額が月15万円未満の人の割合も54%と高いです。厚生年金は受給者の勤務期間や現役時代の年収によって支給額が決まるため、人による受給額の差が大きくなります。