2. 70歳代以上の年間収入はいくらか「厚生年金と国民年金」の平均受給額とは
次に年代別の年間収入をみてみましょう。
2.1 年代別「年間収入」
- ~29歳:594万円
- 30~39歳:661万円
- 40~49歳:761万円
- 50~59歳:874万円
- 60~69歳:609万円
- 70歳~:426万円
上記をみると最も少ないのが70歳以上となっています。
現役時代は仕事による収入がありますが、老後は主に年金収入となりますからどうしても収入が下がります。
年金収入も、加入状況によって個人差が大きいもの。
厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、70歳代の平均年金受給額は以下のとおりです。
2.2 厚生年金受給者の平均的な年金月額
- 70歳:14万1026円
- 71歳:14万3259円
- 72歳:14万6259円
- 73歳:14万5733円
- 74歳:14万5304円
- 75歳:14万5127円
- 76歳:14万7225円
- 77歳:14万7881円
- 78歳:14万9623円
- 79歳:15万1874円
※国民年金部分も含む
2.3 国民年金受給者の平均的な年金月額
- 70歳:5万7405円
- 71歳:5万7276円
- 72歳:5万7131円
- 73歳:5万7040円
- 74歳:5万6846円
- 75歳:5万6643円
- 76歳:5万6204円
- 77歳:5万6169円
- 78歳:5万5844円
- 79歳:5万5609円
上記のような差があるため、現役時代からねんきんネットなどで将来の受給額を確認しておくことが大切でしょう。
3. 最新「年金だけ」で生活する高齢者は4人に1人
では、現代において年金だけで生活する高齢者はどれくらいいるのでしょうか。
3.1 公的年金・恩給を受給している高齢者世帯
公的年金・恩給の総所得に占める割合:世帯の割合
- 100%:24.9%
- 80~100%未満の世帯:33.3%
- 60~80%未満の世帯:15.9%
- 40~60%未満の世帯:14.0%
- 20~40%未満の世帯:8.4%
- 20%未満:3.6%
厚生労働省「令和5年版高齢社会白書」によると、公的年金・恩給の総所得に占める割合が100に世帯は4世帯に1世帯でした。
半分以下という世帯もおり、公的年金以外での備えの必要性がわかりました。
4. 公的年金以外で老後資金の準備を
今回は平均的な金額をみてきましたが、貯蓄や年金は個人差があるものです。まずはご自身の年金の加入状況を確認したり、貯蓄額を確認したりするようにしましょう。
一方で、老後までの時間は誰にも平等ですから、長く働き続けたり、貯蓄をしたり、資産運用をしたりといった複数の方法で早くから老後に備えていきましょう。
参考資料
宮野 茉莉子