関西弁5. つぶれる

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物や機材が壊れたときに使う「つぶれる」も、関東の人から聞き返されやすい関西弁です。

「つぶれる」と聞くと、ひしゃげたり圧縮されたりした状態をイメージするため、関西以外の人は「どういうこと?」と思うようです。

実際に、職場で「この機械がつぶれたんです(壊れたんです)」と関東の業者の人に伝えたところ、「見た目はきれいですけど……潰れている箇所を教えていただけますか?」と言われ、話が少しすれ違ってしまったことがある人もいます。

関西で「壊れる」を「つぶれる」と言う理由は明らかになっていませんが、物は潰されると使えなくなり、壊れてしまうことから連想しているのではと考えられます。

関西弁6. いらわんといて

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最後に紹介するのは、「いわらんといて」。共通語だと、「触らないで」「弄らないで」というニュアンスです。

ドラッグストアでPOPを作っているとき、関東出身の後輩に「それ作業してる途中やから、いらわんといてや」と伝えると、「いらわんといてって何ですか?」と聞き返された経験がある人も。

「いらう」の語源は、触ったり関り合ったりすることを意味する「弄う(いろう)」と考えられています。「いろう」という発音が、「いらう」と変化したそうです。

この「いらわんといて」というフレーズ、関西圏でも使う人と使わない人がいるようで、なかには「一度も聞いたことがない」との声もありました。

共通語でも使うからこそ混乱しやすい関西弁があった

今回紹介した関西弁のなかには、「なおす」や「つぶれる」など、共通語でも使うフレーズが含まれていました。

地域ごとに意味が異なるからこそ、職場での会話がすれ違ったり、時には相手から聞き返されたりもします。

記事で紹介した関西弁のなかに、心当たりのある言い回しはありましたか?気になるフレーズがあったら、ぜひ職場での雑談のネタにしてみてください。

参考資料

太田 彩子