私立中学校にかかる費用はいくらか

次に、無事に受験を乗り越えて私立中学に進学した場合、必要となる費用について確認していきましょう。

文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」によると、公立と私立に通わせた場合のそれぞれの1年あたりの学習費用の平均（学校外活動費・学校給食費・学校教育費すべてを含めた金額）は、以下の通りとなっています。

このうち、私立中学校の学費に注目してみましょう。

出所：文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」

私立中学の学習費用は143万6353円、公立中学は53万8799円となっており、約2.7倍が必要となります。また、中学校3年間で必要となる金額は約431万円です。

私立中学校は、私立の小学校よりも1年間に必要となるお金は少ないですが、私立高校に比べると、高くなってることが分かります。

子どもの教育費の貯め方

子どもが私立の中学に進学した場合、そのまま私立高校へ進学したり、私立の大学に通うケースもあり、さらに教育費が必要となります。そして、子どもが2人以上いる場合は、必要となる金額が2倍3倍と増えていきます。

残念ながら、子どもにかかる教育費は、すぐに簡単に貯められる金額ではありません。子どもが産まれた頃から、10年後20年後を見据えて、計画的にお金を貯めていく必要があります。

一般的には全て公立の学校に通った場合は約1000万円、全て私立の学校に通った場合は約2000万円がかかると言われているので、子どもが産まれてから成人するまで、毎年50万円～100万円を子どものために貯金するイメージです。

子どもの教育費用の預金口座を用意して先取り貯金を行うなどして、教育費を準備していきましょう。

中学受験まとめ

今の時期は中学受験のための夏期講習を検討されている方もいるでしょう。 首都圏などでは中学受験を目指す子どもが多く、最近は過熱傾向にあります。

周囲に影響されて、親子でなんとなく中学受験をスタートしてみたものの、思いの外お金がかかってしまうと驚いているという家庭もあるかもしれません。

私立中学を目指す場合は、予め塾や学費でどのくらいお金が必要となるのか、自分たちの貯金で足りるのか、確認しておく必要があります。

今回ご紹介した内容を参考にしながら、子どもの進学先について、家族会議を開いてみてはいかがでしょうか。

参考資料

下中英恵FP事務所 下中 英恵