【厚生年金と国民年金】3年ぶりの増額へ。「みんなの平均受給額」は月いくら？ 6月15日は年金支給日。受給はプラス2.2％とプラス1.9％へ。老齢年金の平均受給額と受給者数とは

3. 【厚生年金保険】年金月額1万円ごとの受給権者数

次に厚生年金を見ていきます。

出所：厚生労働省「「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

全体：平均年金月額：14万3965円

※国民年金部分を含む金額です。

厚生年金の平均受給額は14万円台です。ただし1万円ごとにみると、100万人を超えるのは9～12万円未満、16～19万円未満だとわかります。

また、国民年金より低い方もいる一方で、30万円以上と高額受給者の方もいます。

今年は3年ぶりの増額となりましたが、物価高ほどは上がりませんでした。これはマクロ経済スライドによる調整であり、少子高齢化の日本では、今後受給額が減る可能性も考えられます。

今回みたように、個人によって受給額は異なります。年金への不安は強いですが、一方で受給開始から生涯うけとれるという点はメリットでもあります。現役時代のうちに、将来の受給額を増やせるよう検討するのも一つでしょう。

一方で、老後を公的年金だけには頼れないため、長く働く働ける方法や、預貯金だけでなく資産運用でお金に働いてもらう方法も検討したいところでしょう。

2024年からは新NISAがはじまる予定ですし、またiDeCoなど私的年金で備える方法もあります。今回の結果を元に改めて老後資金について考えてみてはいかがでしょうか。

宮野茉莉子

経歴と保有資格

1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士（FP2級）、一種外務員資格（証券外務員一種）保有。