「年金生活者支援給付金」は、年金額や収入額が一定以下の場合に支給されるものであり、2023年度では2.5%増額されることになりました。
とはいえ「誰が対象者なのか」「どのくらい受給されるのか」よくわからない人も多いでしょう。
本記事では、「年金生活者支援給付金」の概要や対象者について詳しく解説しています。
具体的な受給額や手続きについてもあわせて解説しているので、ぜひ参考にしてください。
1. 年金生活者支援給付金とは
年金生活者支援給付金とは、2019年10月に導入されたもので、公的年金やその他の所得が低く、経済的な支援を必要としている人の生活支援を目的にした制度です。
年金生活者支援給付金は、下記の3種類があります。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
2023年度の各基準額は、次の表のとおり決定しています。
前年度と比較すると、それぞれの給付金は2.5%増額されていることがわかります。
留意点として、老齢年金生活者支援給付金の金額は「保険料納付済期間」や「保険料免除期間等」に応じて算出されるため、支給金額は増額にならないケースもあります。
2. 年金生活者支援給付金は誰が受け取れる?3つの対象者を解説
前章で、年金生活者支援給付金には3つの種類があると解説しましたが、各給付金を受け取れる対象者は、どのような人が挙げられるのでしょうか。
年金生活者支援給付金の具体的な支給要件は下記のとおりです。
いずれの年金生活者支援給付金も、すべての支給要件を満たしている場合に限り、年金生活者支援給付金の対象となります。
ただし、下記のどれかの事由に該当した場合は、上記の支給要件を満たしていても年金生活者支援給付金は支給対象外となります。
- 日本国内に住所がないとき
- 年金が全額支給停止のとき
- 刑事施設等に拘禁されているとき
1または3に該当する場合は、必ず届出が必要となるため、「給付金専用ダイヤル」または「お近くの年金事務所」に問い合わせをしましょう。
「自分が対象者であるか知りたい」という方は、お近くの年金事務所や市町村窓口で確認してみることをおすすめします。
3. 年金生活者支援給付金の受給額と具体例
実際に支給される年金生活者支援給付金の受給額は、どのように決定されるのでしょうか。
「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」それぞれの給付額について紹介していきます。
3.1 老齢年金生活者支援給付金の給付額
老齢年金生活者支援給付金の額は、「月額5140円」を基準にして、保険料納付済期間等に応じて算出され、下記2点の合計で求めます。
- 保険料納付済期間に基づく額(月額) = 5140円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月
- 保険料免除期間に基づく額(月額) = 1万1041円 × 保険料免除期間/ 被保険者月数480月
老齢年金生活者支援給付金の給付額の算出時に必要な、保険料納付済期間や保険料免除期間は、年金証書や支給額変更通知書等で確認が可能です。
たとえば、昭和31年4月2日以後生まれの方を例にすると、納付済月数が420カ月、全額免除月数が0カ月の場合、下記の計算で給付額を算出します。
- 5140円×420÷480月=4498円
- 1万1041円×0÷480月=0円
- 合計:4498円+0円=4498円(月額)
なお、上記の計算式は生年月日によって異なるケースがありますので、詳しく知りたいという方は、お近くの年金事務所や市町村窓口でご確認ください。
3.2 障害年金生活者支援給付金の給付額
障害年金生活者支援給付金は、給付金額が一律で、障害等級が2級の方は月額5140円、1級の方は月額6425円となっています。
3.3 遺族年金生活者支援給付金の給付額
遺族年金生活者支援給付金は、一律で月額5140円です。
留意点として、2人以上の子が遺族基礎年金を受給している場合は、5140円を子の数で割った金額がそれぞれに支払われる仕組みとなっています。
4. 年金生活者支援給付金の支給要件の対象者は手続きを忘れずに
本記事では、「年金生活者支援給付金」の概要や対象者について詳しく解説しました。
年金生活者支援給付金を受け取るには、対象者が「年金生活者支援給付金請求書」を提出する必要があり、自動的には受給ができません。
年金生活者支援給付金は、原則として請求した月の翌月分から受給されることになるため、なるべく早く手続きを行いましょう。
対象者には請求書(はがき型)が送付されています。
「自分が年金生活者支援給付金か分からない」「年金生活者支援給付金の手続き方法を詳しく知りたい」という方は、お近くの年金事務所に問い合わせてみることをおすすめします。



