7割以上が日本の子育て政策に否定的?制度は変わるのか
公益財団法人1more Baby応援団の「日本は子どもを産みやすい・育てやすい国に近づいているか」というアンケートでは、7割以上の人が「近づいていない」と回答しています。
2017年の調査結果と比較すると、産みやすい国と答えた人は歴代ワースト2位、育てやすい国と答えた人は歴代ワースト1位となっており、現状は子育てサポートが十分でないといえます。
今後の日本で、より産みやすい・育てやすい国にしていくためには、子育て世代が長期的に安心できるような育児支援策が求められており、支援策によっては少子化対策も期待できるでしょう。
政府は「異次元の少子化対策」を掲げており、「こども・子育て支援加速プラン」を2024年度から3年間にかけて取り組む方針を示しています。
これにより児童手当の内容も変わろうとしています。
「こども・子育て支援加速化プラン」によって変わる、児童手当の内容は下記のとおりです。
- 児童手当の支給対象の引き上げ(高校卒業まで延長)
- 多子世帯への増額
- 児童手当の所得制限の撤廃
現行の児童手当の支給対象は中学卒業までですが、試案では「高校卒業まで延長」とされています。
これにより「教育費の経済負担」をカバーしやすくなるかもしれません。
また、多子世帯への増額や児童手当の所得制限の撤廃がされることで、2人目の壁の解決策の1つになり得ます。
ただし、その財源については名言を避けているため、今後の動向には注目が集まります。
「異次元の少子化対策」によって2人目の壁は解消されるのか
本記事では「2人目の壁」に関する実態調査について解説していきました。
約7割以上の夫婦が「2人目の壁」を感じていると回答しており、その理由として最も多かったものは「経済的な理由」となりました。
2人目の壁を解消するために必要なこととして、「出産・育児費の経済的サポート」と「教育費の経済的なサポート」が挙げられており、目前・将来両面のサポートが強く求められています。
政府のサポート体制の変化により、より育児がしやすい環境が整えば、2人目の壁の解消も期待できるのではと注目が集まっています。
参考資料
- 公益財団法人1more Baby応援団「【夫婦の出産意識調査 2023】『2⼈⽬の壁』さらに高く。過去10年で最高の78.6%に~2人目以降の出産を躊躇する『2人目の壁』を感じる人の割合が過去10年間で最高値、かつ2年連続上昇~」
- こども政策担当大臣「こども・子育て政策の強化について(試案)」
太田 彩子