2024年からNISA制度がパワーアップした「新NISA」が始まります。制度の恒久化、投資枠の拡大など、NISA制度の利便性が向上しています。

そこで、新NISAを利用して、40歳から65歳まで、毎月5万円積立投資をしたらいくらになるのか、年利ごとにシミュレーションをしてみたいと思います。夏のボーナスが入る前のこの時期、家計や貯蓄を見直しながら、老後の資産形成のプラン作りの参考にしてみてください。

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新NISAはどんな制度?

最初に新NISAと現行のNISAとの違い、新NISAのメリットを確認しておきましょう。

出所:金融庁「新しいNISA」をもとに筆者作成

ポイントは以下の5つです。

新NISAのポイント5つ

  1. 非課税保有期間の無期限化
  2. 口座開設期間の恒久化
  3. つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
  4. 年間投資枠の拡大(年間最大360万円まで投資が可能)
  5. 非課税保有限度額1800万円(成長投資枠は1200万円)※枠の再利用が可能

この5つのポイントがそのままメリットとなります。

現行のNISAは非課税保有期間が設けられているため、非課税期間終了前に売却するか、非課税期間終了後に課税口座に払い出されることになります。新NISAは無期限で運用できるので、長期的な資産形成に活用できます。

また、現行NISAは一般NISAかつみたてNISAのどちらかを選ぶ必要がありましたが、新NISAは併用が可能なので、つみたて投資枠120万円と成長投資枠240万円、あわせて年間360万円まで非課税での投資が可能です。

さらに、現行制度ではNISAで購入した商品を売却して非課税枠が空いても、再利用することはできませんでしたが、新制度では商品を売却して空いた非課税枠は次年度以降に復活して年間の投資枠の範囲内で再利用ができます。

生涯の非課税保有限度額は二つの投資枠を合わせて1800万円(うち成長投資枠は最大1200万円)と利用可能額が大幅に拡大しています。

40歳から65歳まで毎月5万円を積立投資した場合をシミュレーション

新NISAを使って、40歳から65歳まで毎月5万円を積立投資した場合、最終的にいくらになるのか、年利ごとにシミュレーションをしてみたいと思います。

<シミュレーション条件>

  • 毎月の積立金額:5万円
  • 積立期間:40歳から65歳までの25年間

※金融庁「資産運用シミュレーション」を使って試算
※千円未満を四捨五入

年利1%の場合

  • 元本:1500万円
  • 運用利益:203万4000円
  • 最終積立金額:1703万4000円

年利2%の場合

  • 元本:1500万円
  • 運用利益:444万1000円
  • 最終積立金額:1944万1000円

年利3%の場合

  • 元本:1500万円
  • 運用利益:730万円
  • 最終積立金額:2230万円

年利4%の場合

  • 元本:1500万円
  • 運用利益:1070万6000円
  • 最終積立金額:2570万6000円

年利5%の場合

  • 元本:1500万円
  • 運用利益:1477万5000円
  • 最終積立金額:2977万5000円

年利6%の場合

  • 元本:1500万円
  • 運用利益:1965万円
  • 最終積立金額:3465万円

「毎月5万円・25年間」積立投資の年利ごとの運用成果

出所:金融庁「資産運用シミュレーション」の試算結果をもとに筆者作成

投資にはリスクがあり、何%の利率で運用できたかは、後になってからわかるものです。そのため、提示した運用成果は目安としてお考えください。