デジタル庁はマイナンバーカードの健康保険証利用について、ホームページ上に寄せられた「ご意見・ご要望」の問い合わせに回答しています。2023年6月5日に最新版が更新されたので、気になるポイントを抜粋してご紹介します。

【マイナンバーカード×健康保険証の疑問】誤登録の確認・対処法は?

現在報告されているマイナンバーカードの問題には、健康保険証情報の誤登録も含まれています。自分のマイナンバーカードは大丈夫かどうか確認するにはどうすべきなのでしょうか。

デジタル庁は「マイナポータルの『注目の情報』の『最新の健康保険証情報の確認』から情報を確認できる」と回答しています。もしマイナポータルの対応端末を所持していない場合は、家族の端末もしくは住んでいる市区町村が用意する端末でもチェックすることが可能です。

万が一、誤った情報が登録されていたときは、「国民向けマイナンバー総合フリーダイヤルもしくは加入している医療保険の保険者」に電話するようにしましょう。

【マイナンバーカード×健康保険証の疑問】一体化で取得は義務化する?

マイナンバーカードと健康保険証の一体化を受けて、「マイナンバーカードの取得は実質義務化?」という声があがっています。デジタル庁はこれに対して「マイナンバーカードは、国民の申請に基づき交付されるものであり、この点を変更するものではありません」と回答しています。つまり「義務化」ではないということです。

【マイナンバーカード×健康保険証の疑問】一本化によるメリットは?

マイナンバーカードの健康保険証利用によるメリットは「診療記録などをその場で引き出すことができるようになり、データに基づいたより良い医療を受けられる」ことです。現状はすべての医療機関で利用できるようにはなっていませんが、デジタル庁は「2023年9月からすべての医療機関・薬局でマイナンバーカード保険証を利用して受診ができるようになる」としています。

【マイナンバーカード×健康保険証の疑問】従来の健康保険証より高くなる?

マイナンバーカード保険証を利用した際の自己負担額は、2023年4月~12月にかけては従来の保険証より安くなります。具体的にはマイナンバーカード保険証の初診料は6円、従来の保険証の初診料は18円となります。

【マイナンバーカード×健康保険証の疑問】紛失したら診察は受けられない?

現在、マイナンバーカードを紛失した場合の再発行には1~2ヶ月かかっています。デジタル庁はこの期間を「10日程度に短縮できるよう検討を進めている」とのことです。紛失時に診察を受けるためのフローはまだ固まっておらず、「今後、関係府省と連携しながら、丁寧に対応していく」とのことです。

【マイナンバーカード×健康保険証の疑問】持ち歩いても大丈夫?

マイナンバーカードは重要な個人情報に紐づいていることから、自宅で保管している方も多いでしょう。しかし、デジタル庁は「持ち歩いて使ってください」と呼びかけています。

よくある誤解ですが、マイナンバーカードに記録されているのは「氏名・住所・生年月日・性別・顔写真・マイナンバー・電子証明書・住民票コード」です。「税・年金・医療情報」などは含まれていません。また、マイナンバーを他人に見られたとしても、パスワードがなければ利用できず、無理にICチップを読み込もうとすると自動的に壊れる仕組みになっています。

もちろん紛失・盗難されないことは重要で、もしそうした事態になった場合はすみやかに一時利用停止の措置をとる必要があります。

参考資料

大蔵 大輔