2023年5月26日、ウェザーニュースは、愛媛県の松山地方気象台で、あじさいの開花日を定義する「真花(しんか)」が咲いたことを発表。また、関東以西の各地では昨年よりも早くあじさいが色付き始めたことを伝えました。

あじさいの名所として知られる鎌倉は、例年6月上旬~7月上旬に見頃を迎えます。今回は「あじさい寺」として有名な明月院などの定番から隠れた穴場スポットまでおすすめ5選をご紹介します。梅雨のおでかけにぜひ参考にしてみてくださいね。

【鎌倉のあじさいスポット1】明月院(あじさい寺)

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最初にご紹介するあじさいの人気スポットは、臨済宗建長寺派の寺院で「あじさい寺」としても親しまれる明月院。境内には約2500株のヒメアジサイで埋め尽くされていることから「明月院ブルー」とも呼ばれています。

こちらで見られるのは、日本古来のヒメアジサイ。植物学者・牧野富太郎氏が発見しており、澄んだ空のように青く優美な姿に感動して名付けたとか。日ごとに青さが増すので鮮やかな青色を見たい方は6月下旬に行くのがおすすめ。

2023年は平日だけでなく土日も拝観することができます。6月は拝観時間も通常より長くなりますが、シーズン中は大変込み合うため、早朝や夕方に行くなど予め計画を立てて行ったほうが良いでしょう。

  • 例年の見頃:6月中旬~6月下旬
  • アクセス:JR「北鎌倉駅」より徒歩約10分
  • 拝観時間:9:00~16:00(6月は8:30~17:00、最終受付16:30)
  • 拝観料:高校生以上/500円、小中学生/300円 ※庭園拝観は別途500円必要

【鎌倉のあじさいスポット2】長谷寺

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先程ご紹介した明月院と人気を二分するほどのあじさいスポットと言えば「長谷寺」。736年(天平8年)に創建されており、鎌倉最古の寺院・杉本寺に次いで歴史があると伝えられています。

境内の山の斜面に設置された展望散策路「あじさい路」には、ガクアジサイ、ヤマアジサイなど、約40種・約2500株の色とりどりのあじさいが咲き誇ります。上段からはあじさいと一緒に由比ヶ浜を眺めることができますよ。

2023年はあじさいの5分咲き~見頃終了まで、あじさい路の密を回避するため、長谷寺の拝観券の他に「あじさい入場券(小学生以上/500円)」を販売。当日混雑しそうな場合は入場券の番号順に案内する予定です。

  • 例年の見頃:6月上旬~7月上旬
  • アクセス:江ノ島電鉄「長谷駅」より徒歩約5分
  • 拝観時間:8:00~16:30/閉山17:00(4月~6月:8:00~17:00/閉山17:30)
  • 拝観料:大人(中学生以上)400円、小学生200円 ※あじさい入場券(小学生以上/500円)が別途必要。

【鎌倉のあじさいスポット3】円覚寺

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続いてご紹介するのは、北鎌倉駅を出て徒歩1分のところに位置する「円覚寺」。鎌倉幕府の第8代執権・北条時宗によって創建された寺院で、神奈川県で唯一国宝に指定された「舎利殿」をはじめ数多くの建造物があります。

円覚寺のあじさいは、ガクアジサイやタマアジサイなど、色とりどりで種類も豊富。明月院や長谷寺のように一か所に群生しているわけではなく、広い敷地内に点在していますので、歴史のある建物と一緒に撮るのもおすすめです。

  • 例年の見頃:6月上旬~6月中旬
  • アクセス:JR「北鎌倉駅」より徒歩1分
  • 拝観時間:3月~11月/8:00~16:30、12月~2月/8:00~16:00
  • 拝観料:大人(高校生以上)500円、小人(小中学生)200円

【鎌倉のあじさいスポット4】光則寺

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1274年に創建された日蓮宗の寺院「光則寺」は隠れた穴場スポット。鎌倉有数の花寺として知られており、鎌倉市の天然記念物・カイドウの古木をはじめ、鎌倉のあじさいの名所の中でも最多を誇る約200種・600鉢を揃えています。

すぐ近くにあじさいスポットとして有名な長谷寺があるため、こちらでは静かで落ち着いた雰囲気の中で楽しめるのが嬉しいところ。特に全国から集められた可憐なヤマアジサイは品種も多く、あじさいの奥深さを感じられます。

  • 例年の見頃:6月上旬~6月中旬
  • アクセス:江ノ島電鉄「長谷駅」から徒歩6分
  • 拝観時間:8:00~17:00
  • 拝観料:大人(高校生以上)100円、小・中学生 無料

【鎌倉のあじさいスポット5】成就院

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最後にご紹介するのは、承久元年(1219年)に北条泰時が開創した真言宗大覚派の寺院「成就院」。

成就院の参道は「あじさい参道」と呼ばれ、明月院、長谷寺と共に鎌倉のあじさい三大名所として知られましたが、2015年~2017年に改修工事が行われた際、あじさいの多くは震災被害に遭った宮城県南三陸町に移植されました。

2023年は境内の入り口や階段沿いに約50株のあじさいが残されており、6月以降の見頃の時期を迎えると初夏の参道を彩ってくれます。階段の上段からは由比ヶ浜や鎌倉の街並みを一望できますよ。

  • 例年の見頃:6月上旬~6月中旬
  • アクセス:江ノ島電鉄「極楽寺」駅より徒歩約3分
  • 拝観時間:8:00~17:00

鎌倉のあじさいで梅雨も晴れやかな気分に!

今回は鎌倉のあじさいの名所の中から、人気~穴場スポットのおすすめ5選をご紹介しました。

一度は見てみたいフォトジェニックな風景、混雑を避けて静かに楽しめる場所など、魅力的なスポットばかりです。

この週末は、梅雨の憂鬱な気分を晴れやかにしてくれる、鎌倉のあじさいを見に行ってみてはいかがでしょうか。

参考情報

成瀬 亜希子