国税庁長官官房企画課「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、40歳代と50歳代の年収は全世代の平均よりも高くなっています。
では、年収の高い40歳代・50歳代はどれくらいの貯蓄があるのでしょうか。
本記事では、40〜50歳代の平均貯蓄額を解説します。貯金ができない共働き世帯のお金の使い方3選についても紹介するので、参考にしてみてください。
40歳代の平均貯蓄額はいくらか。中央値も確認
金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」によると、40歳代二人以上世帯の金融資産保有額は以下のとおりです。
40歳代二人以上世帯の金融資産保有額
- 非保有 :26.1%
- 100万円未満 :11.1%
- 100~200万円未満 :7.2%
- 200~300万円未満 :5.4%
- 300~400万円未満 :5.5%
- 400~500万円未満 :4.2%
- 500~700万円未満 :7.9%
- 700~1000万円未満 :7.3%
- 1000~1500万円未満 :7.4%
- 1500~2000万円未満 :3.8%
- 2000~3000万円未満 :5.2%
- 3000万円以上 :4.9%
- 無回答 :3.8%
平均値 :825万円
中央値 :250万円
平均貯蓄額は825万円です。一方で、中央値は250万円で平均値と大きな差があります。これは、一部のお金持ち世帯が平均値を引き上げているためです。
また、分布割合がもっとも多いのは「金融資産非保有世帯」となっています。40歳代二人以上世帯の4世帯に1世帯は貯蓄がありません。
50歳代の平均貯蓄額はいくらか。中央値も確認
40歳代よりもさらに平均年収があがる50歳代は、どれくらい貯蓄があるのでしょうか。
金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」によると、50歳代二人以上世帯の金融資産保有額は以下のとおりです。
50歳代二人以上世帯の金融資産保有額
- 非保有 :24.4%
- 100万円未満 :9.3%
- 100~200万円未満 :5.8%
- 200~300万円未満 :4.2%
- 300~400万円未満 :5.1%
- 400~500万円未満 :3.2%
- 500~700万円未満 :5.0%
- 700~1000万円未満 :5.7%
- 1000~1500万円未満 :8.8%
- 1500~2000万円未満 :6.0%
- 2000~3000万円未満 :7.2%
- 3000万円以上 :10.8%
- 無回答 :4.6%
平均値 :1253万円
中央値 :350万円
平均貯蓄額は1253万円で、40歳代世帯の平均よりも400万円ほど高いです。また、中央値も40歳代より100万円高くなっています。
一方で、金融資産非保有世帯の割合は24.4%で40歳代とそこまで変わりません。40~50歳代でも貯蓄ができていない世帯があるとわかります。
【共働き夫婦】貯金できないお金の使い方3選
現代は共働き主流であり、40~50歳代では共働きのご家庭も多いのではないでしょうか。共働き夫婦は一般的に所得が多いため、貯蓄がしやすいでしょう。ただし、共働き世帯でも貯蓄ができない世帯はあります。
貯蓄ができない共働き世帯がやりがちなお金の使い方3選を紹介します。
1.外食やご褒美が多い
共働き世帯だからといって、外食やブランド品などのご褒美を頻繁に買っているとお金は貯まりません。
特に、共働き世帯はお互いが忙しいため外食が多くなりがちです。一回の支出はそこまで大きくなくても、外食が重なれば食費が膨らみ家計が厳しくなるでしょう。忙しいため難しい部分もありますが、回数や目安を決めるといいでしょう。
2.お互いの支出を把握していない
お金が貯まらない共働き世帯の特徴として、お互いの支出を把握していないことがあげられます。
クレジットカードを別々に利用・管理していて、夫婦それぞれが好きなように買い物をしているケースです。夫婦ともに浪費家である場合、お金は貯まりにくいでしょう。
3.ルールを決めずににお金を使っている
お金の使い方のルールが決まっていない世帯も貯蓄ができないご家庭に多いです。逆に、お金が貯まる世帯は毎月いくらまでお金を使っていい、お小遣いはいくらなどのルールが決まっています。
毎月、またボーナスなどで、ご家庭のお金の使い方のルールを作ってみてください。
無理のない範囲で節約しよう
お金が貯まらない世帯は、家計のルールを決めて節約を始めてみてください。
ただし、過度な節約は体調を崩す危険がありますから、固定費の見直しからはじめるといいでしょう。
支出と節約のバランスを考えて、無理のない節約をおこないましょう。
参考資料
苛原 寛