バラが満開の季節を迎えています。庭付きの戸建てだけでなく、マンションのベランダでも可能なバラ栽培。
鉢植えのバラを置けば、生活空間でもある限られたスペースのベランダもオシャレなローズガーデンに。今回はベランダでバラを栽培するコツやオススメの品種を紹介します。
ベランダガーデニングでバラを育てる【6つのコツ】
【コツその1】コンパクトに育つ品種を選ぶ
ベランダでの栽培に向いているのは、比較的コンパクトな背丈のバラ。横に広がりすぎず、1~1.5メートルほどの高さでほどよくまとまる樹形がオススメです。
生育スピードが穏やかで、毎年少しずつ大きくなるような品種を選びましょう。隣り合わせの鉢が邪魔し合わないように、伸び過ぎた枝を適宜剪定するのがポイントです。
【コツその2】耐病性のあるバラを選ぶ
バラは黒点病やうどんこ病にかかりやすい植物です。ベランダは庭よりも風通しがよくないので、蒸れて病気にかかりやすくなることも。葉が重なり合うと病原菌の温床になるので、茂った葉は間引きしましょう。
洗濯物や布団を干すベランダでは、なるべく薬剤の使用を避けたいもの。できるだけ病気にかかりにくく強健に育つ品種がオススメです。
【コツその3】鉢のレイアウトを工夫する
ベランダの床に鉢を横並べするだけなく、鉢の大きさや高さの違うものを用意して高低差が出るように工夫するとオシャレな雰囲気に。花の大きさも大小さまざまそろえると変化が出ます。
鉢植えのバラは自由に移動できるので、花の咲き具合を見ながら入れ替える楽しみも味わえるでしょう。
【コツその4】夏の暑さや乾燥から守る
夏のベランダはコンクリートが日光を反射してかなり高温に。コンクリートの床に直接鉢を置くと、床面の熱が土や根に伝わってしまいます。高温で根が傷むこともあるので、床と鉢底の間にすのこを敷くなどして空間を作りましょう。
バラの根元にバークチップなどを敷いてマルチングをすると、土の温度上昇や乾き過ぎを防げます。マルチングをしておくと水やりの際に土跳ねせず、病気予防の対策にも効果的です。
【コツその5】強風対策をする
マンションは高層階になるほど強い風が吹きます。とくに風が強い日は支柱にしっかりと結束して、花や枝を守りましょう。
風にあおられて鉢ごと倒れないように、強風の日は室内に取り込んでおくと安心です。
【コツその6】ベランダ栽培ならではの注意点をチェックする
ベランダはマンションの共用部分なので、規則やマナーを守って植物を栽培しましょう。火事や災害時には避難経路になるので、燐家との間にある仕切りの前にプランターなどを置かないように。
水やりの際は必要な量だけ与え、できるだけ床に水や土がこぼれ落ちないようにします。排水口もこまめに掃除して詰まらないようにしましょう。
ベランダ栽培にオススメのバラ5選
オススメその1. ガーデンオブローゼス
咲き始めはアプリコットから、開くにつれて淡いピンク色になるガーデンオブローゼス。
密になった花弁がロゼット咲きします。晩秋まで繰り返し咲き続け、花持ちもよいバラです。※参考価格:3000~4000円前後(大苗)
オススメその2. レッドレオナルドダビンチ
レッドレオナルドダビンチは深みのある赤が大人っぽい雰囲気。深緑の葉は艶やかな照りがあり、赤と緑のコントラストが鮮やかです。耐病性に優れ、雨に濡れても元気に花を咲かせます。※参考価格:3000~4000円前後(大苗)
オススメその3. アイスバーグ
純白の花が満開になると、雪が降り積もったように見えるアイスバーグ。細めの枝にうつむきがちに咲く花が優しげです。病気にも強く春から秋まで繰り返して咲き続けます。※参考価格:3000~4000円前後(大苗)
オススメその4. ハーロウカー
ハーロウカーは濃いピンクの花がゴージャスな印象。咲き開くにつれてやや淡いピンクへと変化します。返り咲きのよさでは定評があり、濃厚な香りも魅力的です。※参考価格:4000~5000円前後(大苗)
オススメその5. モリニュー
花弁の重なりで濃い黄色が深みを増すモリニュー。枝が上を向いて直立するスタイリッシュな樹形です。病気にも強く初心者にも育てやすいバラ。ティー系の甘い香りを漂わせます。※参考価格:4000~5000円前後(大苗)
まとめにかえて
庭がなくても鉢植えのバラを並べるだけで、ベランダがステキなローズガーデンに。どんな環境にも適応する強さをもち、自然にまとまりながら自由に花を咲かせる品種を選ぶのがコツです。
ベランダでさまざまなバラを育てて、美しい花と濃厚な香りに満たされる暮らしを始めてみませんか。