過去の同月に公開された記事をプレイバック!もう一度読み直したい、「編集部セレクション」をお届けします。 (初公開日:2020年5月11日) |
一口に大学費用と言っても進学する学部によって大きく違ってきます。国公立に進学させるのと、私立大学に進学させるのでは大きな差があるというのは、なんとなく感じている方も多いと思います。
しかし、実際にいくらですかと聞かれて答えることができる方は少ないのではないでしょうか。今回は文部科学省、進学塾などの資料をもとにまとめてみました。
【注目記事】「私立中学に通う世帯」親の年収はいくらが多いのか
1. 国公立大学に進学する場合はいくら必要か
「国公立大学に進学するのが最も安い!」とお考えの人は多いかと思います。
国公立大学に関しては、文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」を参考に授業料などを見ていきましょう。
国立大学は、入学金と授業料は文部科学省の決めた標準額の20%増を限度に、各大学が決定することになっています。
したがって、国公立であれば、大学・学部も文系・理系を問わず授業料は以下のようになっています。
標準額である年額53万5800円、もしくは20%増の年額64万2960円の範囲内で設定しています。
これは、親御さんにとっては、決して届かない金額ではないという方も多そうです。
お子さんにも「親孝行するなら国公立だ額に進学してよね」といっている方も多いのではないでしょうか。
2. 私立大学に進学するのにはいくら必要か
では、私立大学に進学するのにはどの程度の費用が必要なのでしょうか。
文部科学省「(資料1)平成30年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」を合わせてみていきましょう。
各資料を整理すると、私立大学の進学費用をまとめると、以下のようになります。
- 文系学部 (4年間):337万2321円
- 理系学部 (4年間):467万6733円
- その他学部(4年間):409万2527円
このように、文系学部と理系学部では130万円程の差額が出ました。
3. 私立の医学部や歯学部、薬学部にいくらかかるのか
それでは学費が最もかかると言われている医歯薬系の学部は果たしてどのくらいかかるのか見てみましょう。
ちなみに国公立大学であれば、どうでしょうか。
国公立大学では、学費は一般的な大学の標準年額の6年分なので、卒業までにかかる費用は約350万円程度のところが多い様です。
それに比べて大きく費用がかかってくるのは私立の医歯薬系の大学です。
筆者が複数のソース、また各大学のウェッブサイトを参考にまとめると、必要な費用の範囲は、以下の通りです。ただし、費用は入学金及び学費のみです。
- 私立大学医学部(6年間)にかかる費用:1850万円~4550万円
- 私立大学歯学部(6年間)にかかる費用:1779万円~3214万円
- 私立大学薬学部(6年間)にかかる費用:約1000万~1400万
4. 私立大学の医・歯・薬系学部に進学させるためには覚悟が必要
このように、私立大学の医学部や歯学部に進学した場合には、家1件が買えるような授業料などが必要になるケースもあります。
奨学金などの制度はあるものの、親御さんからすれば、よほどの資金準備があるかなどの資金的や裏付けも必要となるでしょう。
もっとも、一般家庭などで医学部費用を捻出するのが難しいという場合は、日本学生支援機構による奨学金(第2種:有利子)であれば、条件が合えば最大約1200万円の貸付が受けられることもあります。
他にも様々な奨学金制度があリ、お悩みの方は各大学のホームページから奨学金について調べてみるということも可能です。