【新NISA活用法】老後資金向けに会社員・自営業者・専業主婦別に確認

老後資金準備には新NISAの他に、iDeCo(個人型確定拠出年金)という専用の制度があります。iDeCoと組み合わせた新NISAの活用法を、会社員・自営業者・専業主婦ごとに紹介します。

出所:国民年金基金連合会「iDeCo(イデコ)の特徴」

新NISAとiDeCo活用法1.会社員の場合

会社員の老後資金準備では、掛金が全額所得控除になるiDeCoのほうがNISAよりやや有利です。

しかし、会社員のiDeCoの掛金の上限は多い人でも月額2万3000円です。また、加入できる期間も長くても65歳までです。加入期間によってはわずかな金額しか積立てられないかもしれません。

新NISAでは、年間360万円全枠を積立投資できます。毎月5万円老後資金準備に回せる人なら、iDeCoで毎月2万3000円投資してNISAで2万7000円というような積立投資も可能です。

iDeCoに加入できなくなってからは、全額をNISAで運用するとよいでしょう。

新NISAとiDeCo活用法2.自営業者の場合

自営業者の公的年金は国民年金のみの「1階建て」のため、会社員よりも老後資金準備の必要性が高いといえます。

そこで、2階部分をiDeCoで、さらにNISAで3階部分を作れたら老後の不安も解消されるでしょう。2階部分には国民年金基金という選択肢もあります。

しかし、国民年金は物価上昇に追いつかない点を考えると、同じくインフレに対応できない国民年金基金よりiDeCoのほうが有利ではないでしょうか。

NISAもiDeCoもリスクがあり、受取金額は運用成果次第ではありますが、長期・積立・分散投資によってリスクが軽減されるため、堅実な資産形成が期待できます。

老後のために毎月10万円積立てるとして、iDeCoを上限の6万8000円積立て、NISAは3万2000円積立てるような資金の振り分けが考えられます。

新NISAとiDeCo活用法3.専業主婦の場合

専業主婦もiDeCoに加入できますが、収入のない人には掛金が所得控除になるメリットがありません。よって、専業主婦の老後資金準備にはNISAが適しています。

夫のお金で運用しても年間110万円までは贈与税の対象にならず、自分名義の財産を作れます。