ここ最近はモノの値上げが止まりません。
帝国データバンクによると、4月は5100品目、5月以降も4000品目近くのモノが値上げの対象になるようです。
さらに、この値上げは今秋10月頃まで長引く可能性があると予想しています。
そんな値上げのニュースを聞くと「これからの将来はどうなるのだろう」「少しでも年収の高い職種・業種に転職したいな」と考える方がいるのではないでしょうか。
国税庁による「令和3年分 民間給与実態統計調査」の結果によれば、男性正社員の平均給与は570万円、女性正社員の平均給与は389万円とのこと。
この結果をみると「女性が転職を考えても、年収が上がらないかも」と思えてしまいます。
実際のところ、女性は、男性並みの「年収600万円」を目指すことはできるのでしょうか。
今回は、女性の年収の分布、女性が年収600万円を達成するための職種・業種にはどのようなものがあるのか紹介します。
正規・非正規社員で1年を通じて勤務した女性のうち「年収600万円」を達成する割合
まずは、正規・非正規社員で1年を通じて勤務した女性の給与階級別の割合を、国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」をもとに次のとおりまとめました。
《給与階級別の割合(女性)》1/3
出所:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」
- 100万円以下:316万7850人(14.3%)
- 100~200万円以下:497万635人(22.5%)
- 200~300万円以下:460万8138人(20.9%)
- 300~400万円以下:397万3192人(18.0%)
- 400~500万円以下:251万1933人(11.4%)
- 500~600万円以下:130万6093人(5.9%)
- 600~700万円以下:65万3732人(3.0%)
- 700~800万円以下:36万5668人(1.7%)
- 800~900万円以下:17万6172人(0.8%)
- 900~1000万円以下:9万7815人(0.4%)
- 1000~1500万円以下:18万4591人(0.8%)
- 1500~2000万円以下:4万3239人(0.2%)
- 2000~2500万円以下:1万3759人(0.06%)
- 2500万円超:1万8248人(0.08%)
- 合計:2209万1065人
上記より、給与階級別の割合が一番多いのは「100~200万円以下」の497万635人で、全体の約2割を占めています。
パート、アルバイトも含めた数値というのが理由として挙げられます。
一方、今回のテーマである、女性「年収600~700万円以下」は、65万3732人となり、割合は3.0%です。
また、年収が「600万円超」の女性は、155万3224人、約7.0%という結果になりました。
これより、年収600万円以上をもらうのは限られた女性だけということがわかります。
女性で平均年収600万円を超える業種
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次は、女性で平均年収600万円を超えるのはどんな職種なのか、厚生労働省「令和3年 賃金構造基本統計調査」で確認します。
《平均年収600万円を超える職種》
- 管理的職業従事者:729万6000円
- 研究者:604万8000円
- システムコンサルタント・設計者:608万1000円
- 医師:1053万7000円
- 法務従事者:879万1000円
- その他の経営・金融・保険専門職業従事者:872万3000円
- 小・中学校教員:633万3000円
- 高等学校教員:618万2000円
- 大学教授(高専含む):998万6000円
- 大学准教授(高専含む):820万7000円
- 大学講師・助教(高専含む):649万3000円
- 著述家・記者・編集者:629万8000円
女性で600万円を超える職種には、業務を行う上で、「医師」や「研究者」、「法務従事者」などのように専門性が高かったり、特殊な資格が必要だったりするものが多いようです。
「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」や「システムコンサルタント・設計者」、「著述家・記者・編集者」などのように、労働者の裁量にゆだねられる業務などの特徴も見られます。
ただし、どの職種においても、その仕事につけば上記のような年収を得られるわけではなく、6~20年ほどの経験を積む必要がありそうです。
ここまでの結果をみると、専門職ではなく、特殊な資格もない場合、年収600万円を目指して転職なんてムリかも…と思ってしまうかもしれません。
しかし、上記には会社の管理職を指す「管理的職業従事者:729万6000円」があります。
資格などがなくても会社の「業種」に注目して転職を考えれば、約20年後の40~50歳あたりで、年収600万円を達成できるかもしれません。
業種分類別の平均年収ランキングで「年収600万円」を達成できる業種
ここでは、40代の職種別の平均年収について、「転職サービスdoda」が2021年9月~2022年8月の1年間にdodaサービスもとにした「平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)【最新版】」でみていきましょう。
《女性・業種分類別の平均年収ランキング》
- 1位:金融(383万円)
- 2位:IT/通信(383万円)
- 3位:メーカー(372万円)
- 4位:インターネット/広告/メディア(370万円)
- 5位:総合商社(366万円)
1位、2位の業種の小分類で、女性の年収を確認したところ、上位3つは以下のとおりとなりました。
●業種分類別の平均年収ランキング女性1位:小分類・金融
- 投信/投資顧問:全体の平均年収768万円のうち女性平均年収596万円
- 証券会社:全体の平均年収575万円のうち女性平均年収488万円
- 信託銀行:全体の平均年収545万円のうち女性平均年収449万円
●業種分類別の平均年収ランキング女性2位:小分類・IT/通信
- たばこ:全体の平均年収769万円のうち女性平均年収538万円
- トイレタリー:全体の平均年収552万円のうち女性平均年収470万円
- 総合電機メーカー:全体の平均年収545万円のうち女性平均年収441万円
女性の平均年収を考える
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女性が転職で年収600万円以上を達成するには、医師や弁護士などのように専門性の高い職種を目指すことが一般的といえますが、一般企業に就職して、管理職を目指す方法もあります。
ただ、どんな場合でも少なくとも10年以上のキャリアを積み上げることが前提になります。
1歳でも若いうちからのキャリアプランを描くことが大切です。
参考資料
- 帝国データバンク 「値上げの春」 4月は5100品目 5月以降も4000品目近く対象 「年2万品目」間近、値上げは今年秋まで長引く予想
- 国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」
- 厚生労働省「令和3年 賃金構造基本統計調査」
- doda(デューダ)「 業種別に見る日本の平均年収(平均年収ランキング最新版)」
舟本 美子
