シニア世代の就業率はどのくらい
内閣府が公表している「令和4年版高齢社会白書」によると、シニア世代の就業率は、多少なりとも増加傾向にあることがわかります。
上記の調査結果より、2021年におけるシニア世代の就業率は以下の通りです。
- 60歳から64歳:71.5%
- 65歳から69歳:50.3%
- 70歳から74歳:32.6%
- 75歳以上:10.5%
すでに紹介した金融広報中央委員会の調査結果を踏まえますと、シニア世代で年金収入が少ない人や保有している金融資産に余裕がない人は、どうしても働かなければならないと考えられます。
しかし、内閣府の調査結果を幅広く確認していきますと、資産や家計面とは違った理由でシニア世代の就業率が増加していることを予測できます。
シニア世代の就業率が増加する意外?な理由
内閣府が全国の60歳以上の男女を対象に「何歳ごろまで仕事をしたいのか」を調査した結果を見ると、シニア世代の就業率が増加する意外な理由がわかるでしょう。
まずは、大まかに「仕事をしたい」のか「仕事をしたくない」のか、どちらなのかで確認します。
全体の調査結果を確認すると、仕事をしたい人は全体の「84.6%」を占めており、逆に仕事をしたくない人は全体の「13.6%」です。
これに加え、老後生活のお金に不安をもっていないシニア世代が全体的に多いという調査結果も公表されています。
「65歳以上全体」で見ますと、全体の「68.5%」は、お金に大きな心配をしないで老後生活を過ごしていることが確認できます。
これらの結果を総合的に踏まえますと、老後生活に必要なお金が目的で働いているシニア世代だけでなく、仕事を生きがいや趣味などの一環として働いているシニア世代も多くいると予測できそうです。
働く意欲のあるシニア世代が全体的に多い理由も、就業率が増加している影響の1つといえるでしょう。