2. 特別支給の老齢厚生年金の計算方法

では、特別支給の老齢厚生年金はいくらくらいもらえるものなのでしょうか。

特別支給の老齢厚生年金は、定額部分と報酬比例部分と加給年金に分けて計算をします。

それぞれの計算方法について解説します。

2.1 定額部分の計算方法

2022年度の定額部分の支給額の計算方法は以下の通りです。

出所:日本年金機構「た行 定額部分」

67歳以下の場合は1657円× 定額部分の乗率 × 被保険者期間月数。

定額部分の乗率は生年月日によって異なります。

以下の表をご確認ください。

出所:日本年金機構「定額部分の単価」

2.2 報酬比例部分

報酬比例部分は、収入によって大きく支給額が変わります。

●平成15年3月以前

平均標準報酬月額 × 7.125/1000 × 平成15年3月までの被保険者期間月数

●平成15年4月以後

平均標準報酬額 × 5.481/1000 × 平成15年4月からの被保険者期間月数

平均標準報酬月額は賞与を含めない月収の平均額で、平均標準報酬額は賞与を含めた月収の平均額です。

報酬比例部分では、収入が多いほど多く年金が受け取れる仕組みとなっています。

2.3 加給年金

加給年金とは、65歳未満の配偶者や原則18歳未満の子がいる場合に支給される年金です。

加給年金の支給額は配偶者の場合、22万8700円※、子供の場合は第1子、第2子が22万8700円、第3子以後は一人につき7万6200円が支給されます。

出所:日本年金機構「加給年金額と振替加算」

※老齢厚生年金を受けている方の生年月日に応じて、配偶者の加給年金額に3万3800円から16万8800円が特別加算されます。