上値を突破できず再びもみ合いの中へ
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は、ローソク足の実体が、25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線という主要な移動平均線を突破したことから、先週はこれを維持できるのかが大きなポイントでした。実際には、週初3日、4日は小幅ながら陽線となりましたが、5日水曜日に窓をあけて下落して寄り付くとそのまま大きな陰線となりました。翌6日も大きく窓を開けて下落しました。
今後の展開はどうなるでしょうか。短期的にはチャートの形はよくありません。直近の戻り高値である3月9日の高値(2万8734円)を突破できれば視界も広がったところでしたが、直前で上値を抑えられました。
ただし、ここからつるべ落としのように下落するような展開にもならないでしょう。これまでレンジとなっていた2万6500円~2万7800円付近をいったんは上に抜けたものの、またそのレンジの中に戻ってしまったというところです。ここから200日線などに下値をサポートされるようであれば、押し目買いの好機と見ていいでしょう。
逆に、ここから200日線、75日線を割り込むようであれば注意が必要です。特に、3月16日の安値(2万6632円)を割ると、3月9日の高値を始点とする中期的な下降トレンドラインが完成してしまいます。まずは今週、主要な移動平均線を維持できるかどうか確認したいところです。
参考資料
下原 一晃