2. まん延防止策の解除に伴う客足の回復が安心材料に
EBITDAの黒字化とともに、客足の回復が本格化したことも安心材料になったと考えられます。
ロイヤルホールディングスのような外食産業は、来客が無ければ経営が厳しくなるのは想像に難くありません。2020年以降はコロナ禍のまん延防止策などの実施により、外食産業は厳しい環境が続いていました。
ロイヤルホールディングスも例外ではなく、一時は主力のてんや・ロイヤルホストでも2019年比60%程度まで客足が落ち込み、業績の悪化要因となっていました。
ロイヤルホールディングスは空港ターミナルの飲食店経営を行っていたことなども、業績悪化を加速させる要因の一つになっていたと考えられるでしょう。
こうした状況は、徐々にコロナ禍からの正常化が模索され始めた2021年後半から回復傾向となりました。
特に2022年5月には、2020年3月以来初めて主力のてんやとロイヤルホストがともに2019年同月の客数を上回るなど、行動制限の緩和による客足の回復が鮮明となりました。
単なるコスト削減だけでなく、客足の戻りが業績回復を後押ししたことが、ロイヤルホールディングスに対する投資への安心材料になったと思われます。