日本各地にある方言の中でも、「親しみを感じられる」「かわいい」と大人気の関西弁。最近では、関西以外の地域でも、会話に関西弁的な表現を取り入れる方が密かに増加中です。

英単語のような感覚で、「違う」は「ちゃう」、「そうだ」は「せや」と覚える方もいるかもしれませんが、実際は様々な表現法があります。

新年度が始まるこの時期は、他の地域の方と出会うこともあるでしょう。

地域による言葉や表現の違いは自分で気づかないことも多く、コミュニケーションの中で「そうだったのか!」と気づくのも面白いものです。

今回は、同じ関西圏でも地域やニュアンスによって表現が異なる言葉を5つ紹介します!

関西弁1. 「そうだね」

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まず紹介するのは、共通語でいう「そうだね」に該当する関西弁です。関西では、「せやな」「そやな」などが広く使われています。

関西以外の地域の人からすると難しいのは、ニュアンスが豊富なところ。

同意するときの「せやな」、よくぞ分かってくれた!と思ったときの「そやねん」、何かを思い出したときに使う「せや!」「せやせや!」など、挙げればきりがありません。

また、同じ「せやな」でも「せやなぁ」と語尾を伸ばす場合は、同意する以外に何か思案したり、しみじみと感じ入ったりしている意味が含まれていることも。

会話の流れを無視して適当に「せやな」「そやねん」などと使っていると、関西人は違和感を覚える場合があります。ニュアンスの違いを理解したうえで、上手に使ってみたいです。

関西弁2. 「来ない」

続いて紹介する「来ない」は、地域によって表現が異なります。大阪市周辺は「けーへん」、京都市周辺は「きーひん」、神戸市周辺は「こーへん」、和歌山市周辺は「こやん」と言う人が多いようです。

また、関西弁の敬語表現にあたる「~はる」を組み合わせた「きはらへん」は、地域によってニュアンスが異なることがあります。

ほとんどの場合は、目上の人が到着していないときなどに使う敬語として「きはらへん」と言います。しかし日常会話でも「~はる」を使う京都市周辺だと敬語的な意味が薄れ、身近な友人や家族に対して「きはらへん」と言う機会が増えるのだとか。

関西に長く住んでいると、「来ない」の言い方で出身地や在住している地域がおおよそ分かるようになるそうですよ。