主要な移動平均線付近でもみ合う

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は、大きく窓をあけて下落した後、窓を埋めるように反発し、75日移動平均線付近までローソク足の実体が戻りました。先週は、ここを突破できるかどうかがポイントでした。

実際には、週明け20日に大きな陰線となって下落しました。このまま75日線に上値を抑えられることが予想されました。3月16日の安値(2万6632円)を割るようであれば注意が必要でした。ところが、春分の日の休業明けの22日には大きく窓をあけて上昇して寄り付くと、そのまま陽線となりました。23日、24日も底堅い動きで、移動平均線付近でもみ合いました。

今後の展開はどうなるでしょうか。なかなか方向感が出しづらいところです。現状は、ローソク足の実体が75日線、200日線にかかるような状況となっています。まずは、これをどちらに抜けるか見極めが必要です。上抜けるようであれば、目標は3月9日の高値(2万8734円)となります。ここを抜ければ中期的な上昇トレンドラインが復活しますので、上目線で追っていくことができるでしょう。

ただし、逆にここから軟調になる可能性もあります。短期的には3月9日の高値を頂点に下降トレンドラインが形成されています。2万7500円付近では戻り売りも入りやすいところです。さらに3月16日の安値を更新すると、下降トレンドがさらに力強く形成されてしまいます。いずれにしても判断が難しい局面です。上下どちらかに放れるのを確認してから出動しても遅くはないでしょう。

参考資料

下原 一晃