過去の同月に公開された記事をプレイバック!もう一度読み直したい、「編集部セレクション」をお届けします。 |
日本の個人投資家のリテラシーも10年前に比べると確実に上がってきているなと感じることが多くなってきています。ただ、そこはやはり「一歩一歩」といったところで、いきなり洗練されたというにはいきません。
多くの個人投資家が投資信託の運用コストである信託報酬に注目し、その水準が低いインデックスファンドの認知度が高まったのは良いことですが、実はその扱いに慣れているかといえばそうではありません。今回はインデックス投信の弱点について見ていきましょう。
【注目記事】つみたてNISA「月3万円を年率3%」で20年間運用できた場合をシミュレーション
1. インデックスには信託報酬の分だけ負ける
インデックスファンド(インデックス投信)は、そもそもベンチマークである株価指標の動きに可能な限り近づけようと努力している投資信託です。
したがって、一番良いインデックスファンドとされているのがインデックスファンドの動きと連動することです。専門的に言うとトラッキングエラーが可能な限り小さくなることを言います。
こういうとインデックスの動きに可能なまでに近づけたインデックファンドの何が悪いのか、という声が聞こえてきます。
まさにポイントはそこです。
インデックスファンドは、「トラキングエラーを下げる」という工夫がされている分だけ「手間」を必要としています。つまり、それが付加価値でもあり、コストなのです。そのコスト、つまり信託報酬の分だけ、パフォーマンスは負けてしまいます。
信託報酬も数十ベーシスなので「まあ、いいかと」割り切るか、「数十ベーシスもかぁ。つみあがると馬鹿にならないなぁ」と考えるのかは、人によるかもしれません。