新NISAで注意したいポイント

手元に運用資金がある場合、新NISA制度でずっと投資し続けたいと考える投資家もいるでしょう。しかし、新NISA制度には、投資ができる上限金額が1800万円(うち成長年枠は1200万円)までというルールがあります。

先ほどの例の通り、毎月10万円を積立投資すると、15年間で投資の総枠1800万円を使い切ることになり、それ以上は投資をすることができません。

また、年間120万円のつみたて投資枠に加えて、年間240万円までの成長投資枠も使って投資を行うと、最短5年間(1800万円÷360万円)で非課税の総枠を使い切ることになります。

つみたて投資枠だけで投資をするのか、成長投資枠も併用するのかなど、自分の投資スタイルに合わせて、投資枠の使い方を考えておく必要があるでしょう。

なお、新NISAでは、預かりを売却した場合、非課税枠が復活するという新しいルールが始まります。

たとえば、毎年120万円をつみたて投資枠で投資したとすると、15年で非課税の総枠1800万円に達し、16年目以降は投資できません。しかし、16年目に100万円分を売却したとすると、売却した100万円分の非課税枠が復活し、100万円の投資を行うことが可能です。

現行のNISA制度は、売却をしても非課税枠が復活したり、非課税枠が増えることはありませんでした。

新NISAでは、この売却による非課税枠の復活を活用することで、売買を行い、非課税で利益を増やしていくことが可能となりますので覚えておきましょう。