4.「老後資金」の準備はいつから?
本日は60歳代の貯蓄額について確認してきました。
住宅ローンや教育費が一段落ついた50代以降、貯蓄ペースをあげて「老後の資金」の準備をすればいいだろう、と考える家庭は多いでしょう。
しかし、今は企業の体力が落ちている会社も増えており、退職金も確定給付年金から確定拠出年金に切り替わっている企業も増えています。
また、仕事自体も定年退職まで健康で働き続けることができるだろうか?子どもの教育費は予算内でおさまるのか?夫婦で100歳まで生きたら一体どのくらいお金がかかるのか?など課題は山積みです。
なにかと不確定要素の多い「将来」のお金と暮らし。そこでぜひ視野に入れておきたいのが「老後の資金」を、預貯金以外の引き出しにくい方法で確実に準備していく方法です。
その一つとして資産運用を取り入れてみるのはいかがでしょうか。
「投資なんて一部のお金持ちがするものでは?」とイメージされている人もいらっしゃるかもしれませんが、少額からの投資を後押しする国の制度も整いつつあります。「つみたてNISA」や「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」などがまさにその具体例です。
資産運用は、運用期間を長くとればとるほど、リスクが軽減し、リターンが安定する傾向があります。若いうちにスタートすることで、複利のメリットを最大限に活かし、効率よくお金を育てていくことも可能です。
今の年齢や、現在の金融資産によって、最適な金融商品や運用スタイルは人それぞれ異なります。まずは情報収集から始めてみましょう。
参考資料
- 公益財団法人生命保険文化センター「『老後』とはいつから?」
- 厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況 結果の概要 1 主な年齢の平均余命」
- 令和4年(2022年) 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]
- 令和4年(2022年) 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]
足立 祐一