5. 年金額を確認して早めに老後に向けた資産設計を
今回見てきたように、厚生年金は個人差が大きいことがわかりました。
ひとりで月20万円以上あれば生活できる印象を受けますが、実際には男性であっても20万円以下の方が大半です。
女性は平均が10万円ですから、20万円の半分になってしまいます。
またこれは現在の受給額であり、少子高齢化の影響により年金額が減る可能性もあるでしょう。
年金については、まずはねんきん定期便やねんきんネットでご自身の受給予定額の目安を知ることが大切です。
公的年金のみでの生活が難しい場合には、iDeCoや個人年金保険といった私的年金で備えたり、預貯金だけでなく一部で資産運用をして備えるといいでしょう。
運用にはリスクがありますが、老後資金に効率的に備えることもできます。まずは年金について、さらに資産運用についても情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか。
参考資料
宮野 茉莉子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にて国内外株式、債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、個人顧客向け資産運用コンサルティング業務に従事。ライフプランにあわせた資産運用の提案が強み。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは厚生労働省、金融庁、総務省、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、教育、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)、中学・高校社会科(公民)教員免許保有。3児のひとり親で、趣味は音楽鑑賞と読書(2025年3月16日更新)