60歳代「貯蓄ゼロ」の人の老後対策

老齢年金(以下、年金)だけで、老後資金と病気や介護などへの備えを準備できる人は多くありません。

不足する老後資金を補うために、60歳代で貯蓄ゼロの人が取りうる有効な老後対策を紹介します。

対策1:一生涯現役で仕事を継続する

takayuki/shutterstock.com

老後資金不足の解決方法は、収入を増やすか支出を減らすことです。

高収入で貯蓄が少ない人は贅沢な生活をしている可能性もあるので、節約して支出を抑えることが有効です。

しかし、平均的な生活レベルの人は、生活費を切り詰めて支出を減らしても効果は限られます。

そのため、老後対策として最も効果的な方法は、可能な限り仕事を続けて年金以外の収入を得ることです。

必要な収入は、生活費から年金額を差し引いた不足分です。

一定額の年金のある人は、パートタイムなど少ない収入でも不足分をカバーできますが、年金額の少ない自営業者などは、一生涯現役で仕事をすることが必要になるかもしれません。

国は、働く意欲がある高年齢者が70歳まで就業機会を得られるように取り組んでいます。

総務省の調査によると、2022年12月時点の65歳以上69歳未満の人の就業率は50.8%(男性61.0%、女性41.3%)で、高齢者の就業率は上昇傾向にあります。