2023年2月1日に発表された、Shinwa Wise Holdings株式会社2023年5月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:Shinwa Wise Holdings株式会社 代表取締役社長 倉田陽一郎 氏

目次

倉田陽一郎氏(以下、倉田):Shinwa Wise Holdings株式会社の倉田陽一郎でございます。2023年5月期上半期の決算について、会社概要・事業概要、業績ハイライト、上半期の取り組み、重点施策、中長期ビジョンの順番でご説明します。

コーポレートミッション

Shinwa Wise Holdingsグループでは、短期的には、直近の3年間で営業力を強化し、本業の美術品の取引を大きく盛り上げるとともに大きな利益を積み上げています。

中長期的には、アートをアジアから世界に広げ、アートの世界を大きく飛躍させることをミッションにしています。また、技術的な転換点でメタバースが形成されつつある今、メタバースの中に美術品取引を取り入れていくことにも取り組んでいます。

この2つの中長期的な柱をどのように短期的な数字として落とし込んでいくのかについても重要なポイントになると考えています。

グループ方針

新体制になってからの3年間の成果として、マーケティングを中心に順調に利益を伸ばし続けてきています。

グループ戦略

我々は、オークション会社としての骨格、すなわち営業力を強くすることが非常に重要なミッションです。まずは国内向けに、次に海外向けのマーケティング力・営業力を強化していかなければなりません。

我々は富裕層とお付き合いをしていくため、会社自体も富裕層ネットワークの中で育まれていきます。富裕層に使ってもらうために、社会全体に広がりを持つプラットフォームを構築し、プラットフォームそのものともいえるマーケティング力を強くしていこうと考えています。

さらに「セレクトサービスカンパニー」として、よいものを選び抜く能力、すなわち眼力を持って一番よい商品を選んでお届けすることで、富裕層とのお付き合いを続けていきたいという考えです。

グローバル・アート・プラットフォーム構想

スライドのグローバル・アート・プラットフォーム構想について、何点かこれまでの図から変わっている部分があります。

まず、以前「メタバース」だった部分を「エドバース」に、その内容として「NFT」に「Web3」が加わりました。さらに、赤色の「文化支援」の下で「アート教育」としていたものを「教育」という全般的な意味に広げ、Web3の検定やスクールも対象に加えました。

従来のような会場で開催するリアルなオークションに対し、リアルではない場所としてはインターネットを活用したインターネットオークションなどがあり、今も世界中のオークション会社がその開発を進めています。我々はさらに1歩踏み込んで、メタバース領域におけるアート表現や取引、オークションのあり方についても考えています。

そして、メタバースでのオークションを実現するためには人材が必要ですので、教育事業をどれだけ整備できるかが重要です。

このように我々はアートのプラットフォーム全般を目指しながら、「オークション」と「エドバース」の2つを中心に、特に流行のWeb3を含む「エドバース」を大きくしていきたいと考えています。

その他の項目では「資産防衛ダイヤモンド」が非常に伸びており、「アートストレージ」も業務提携先で鋭意取り組んでいるようです。

「アートシェアリング」及び「アートクラウドファンディング」は、中長期的には「エドバース」の中のエコシステムにしていきたいと考えています。メタバースの中に美術館が整備され、アートシェアリングができ、ブロックチェーンが出来上がってはじめてメタバースにおけるアート取引ができると考えて推し進めているものです。

この他にもアーティストとの連携を積極的に図り、「アートファンド」に対してさまざまなかたちで関与・協力していきます。

我々の構想は基本的には文化、アートが中心で、それをどのように今の時代のインフラにフィットさせていくかを考え、開発し、富裕層とともに楽しんでいきます。また「エドバース」では世界中にいる一般のみなさまがアートを楽しむことができ、それにより我々がこれまで進めてきた以上にメタバースの世界でのアートの一般化・大衆化が進むだろうと考えています。

会社概要

会社概要です。Shinwa Wise Holdingsは、Shinwa Auction、Shinwa ARTEX、Shinwa Privé、i‐ART、Edoverseの5社の100パーセント子会社体制で成り立っています。

グループ図

Shinwa Wise Holdingsの5社の子会社のうち、Shinwa Auctionとi‐ARTはオークション会社です。それぞれ企業文化や顧客ベースが異なり、2社が並列している状況です。これは高級ブランドであるような、1つのオーナー会社が異なるブランドを並走しているかたちと同じイメージで、Shinwa Auctionとi‐ARTがオークション会社として切磋琢磨しつつ、グループ全体の売上と利益に貢献していくと考えています。

Shinwa Privéはオークションとは異なり、アートディーリングや画廊業、プライベートセール、NFTアート販売などのリアルアートディーリングを行っています。また、プライマリーといわれる作家育成、発掘育成にも取り組んでいます。現在はNFTアートの川口洋一郎氏と、現実世界のペインティングアーティストの仮屋美紀氏の2名を手掛けており、将来的には日本市場から世界市場へ出していきたいと考えています。

Shinwa ARTEXはグループ内で最も先端的な事業開発をする子会社で、事業開発を進めて独り立ちさせるかたちで展開しており、現在は次の3つの事業が主力となっています。

1つ目は「資産防衛ダイヤモンド」というダイヤモンド事業です。こちらは、我々が業者価格で取引しているダイヤモンドを、一般のみなさまも業者価格に手数料を加えた価格で取引できる仕組みを作っています。ダイヤモンドは買ってすぐに売ったとしても7割から8割は現金になるため、みなさまが資産としてダイヤモンドを持てるようになるというものです。

今の社会は非常に不安定で、国そのものに対する信任も揺らいできており、法定通貨の信頼性も非常に不安定な状況です。そのような中で富裕層が資産の分散化を図る場合に、ポートフォリオとしては絵画、ワイン、時計、ブランドバックなどが挙げられます。その中で最も換金しやすく、軽く、1億円以上の価値があり、海外にも持ち運べるような資産はダイヤモンドしかありません。新型コロナウイルス感染拡大で社会情勢が不安定になった直近の3年間で爆発的な需要があり、ダイヤモンド事業は大きく伸びています。

2つ目は「web3スクール・NFT」です。メタバース事業を立ち上げるにあたって、トークノミクスなどのNFTにかかるさまざまなことを検討しており、その中で我々が取り組んでいることと完全に一致したWeb3について事業展開をすることになりました。そのために人材が必要となったため、Web3スクールを開講しました。

スクールではWeb3に関連するスキルレベルをNFT検定のかたちで認定し、ディプロマを発行しています。ディプロマによりその人のスキルレベルが見えるようになり、エンジニアとしてインフラ構築が可能となるなどさまざまな場面で活かすことができます。また、スクールではWeb3とこの世界に関わるマーケティング全般の知識もつけてもらいたいと考えています。

3つ目に、Shinwa ARTEXは継続的にNFTアートを販売しています。また、32年にわたり我々のオークション会社を中心に仕事をしてきていますが、オークション会社のコレクターが高齢化している状況があるため、ARTEXでは20代や30代、40代、50代新しいコレクターを育成するアートサロンを開催しています。

続いて、Edoverseは、2023年の大河ドラマ『どうする家康』でも注目の德川家で、世が世であれば第19代将軍となる宗家19代の德川家広氏監修のもと、現代に江戸の町を作るメタバース空間の開発を進めています。

非常にサステナブルな経済体系を構築し、260年にわたり平和を享受した江戸時代から、明治、大正、昭和、平成、令和と時代が進み、世界自体が非常に不安定で大変な世の中になっています。もし現代に江戸があり、19代将軍だったとしたらというふうに楽しく江戸の街づくりをしていきます。

みなさまにはアバターで「Edoverse」に入っていただき、さまざまなゲームを楽しみ、お金を稼いだり使ったりしていただくことができます。また、美術館でNFTアートを購入することもできるようになります。このようにさまざまな展開を可能にする開発のコンサルをしています。

SWHグループ各社紹介

スライドにご説明したような各社の状況を記載しています。オークション会社としてShinwa Auctionとi‐ARTが国内で連携している状況ですが、将来はアジアの会社との連携も進め、オークション会社としての幅を広げていきたいと考えています。

現在、世界のオークション会社の頂点にはクリスティーズ、サザビーズがおり、それにフィリップスが追いついて3大オークションハウスができつつあります。今後、資本政策も含めて、アジアからその一角に食い込むことができるオークション会社が出てくることを目指してがんばっていきたいと思います。

また、Shinwa ARTEXではWeb3スクールに注力しており、ここから輩出される人材にこれからのアートインフラへ入ってもらいたいと考えています。

これまでWeb3や暗号資産の世界はエンジニアが中心で、UIやUXなどの使い勝手という点において一般の人たちが入るのは難しい状況でした。今はまだ入るのも複雑な状況ですが、「Edoverse」を通じてメタバース空間へ入り、簡単に遊び、資金を稼ぎ、お金を使い、イベントに参加できるという「簡単さ」と「楽しさ」を実現できるよう展開をがんばっていきたいと思っています。

グループを全般的に支えていくものとして、Shinwa Privéでは営業部隊の強化に取り組んでいきます。オークションにはオークションの営業が必要で、この3年間で非常に強い営業部隊を作ってきましたが、こちらをさらに強化し、別働の営業部隊も強化していきたいと考えています。

2023年度上半期連結業績概要

上期の業績についてです。第1四半期は6月から8月で夏休みシーズンにあたり、富裕層が動かない時期です。そのため、これまではあえて第1四半期で売上を作らず赤字とし、第2四半期でなんとか赤字を埋めてプラスに浮上して、第3四半期、第4四半期でプラスを積み上げるという戦略をとらざるを得ませんでした。

しかし、この3年間で営業力を強化しつつ営業体制を変えていくことにより、第1四半期からきちんと利益を出し、第2四半期でさらに積み上げることで上半期を利益の出るボディにしようと取り組んできました。これがようやく実現できた年になったと思います。

2022年5月期の売上総利益5億1,000万円に対し、今期は8億2,100万円です。営業利益は5,300万円から2億2,000万円、経常利益は6,700万円から2億2,400万円に増加しました。上半期が年間通期予想の半分くらいまで到達できるまでに育ってきたことは、顕著な営業の成果だと思っています。

業績ハイライト① 売上高の増加要因

2022年5月期から2023年5月期の上半期は、オークション関連の伸びと資産防衛ダイヤモンドの売上増加が、全体の売上高に非常に貢献しています。

業績ハイライト② アート関連事業 取扱高及び売上高

売上高及び取扱高は変化が顕著でおもしろいと思います。2022年の上半期と比べると、取扱高は約25億7,600万円から約43億4,200万円と1.5倍以上になっています。売上高も約9億円から約13億8,000万円になっており非常に順調です。

2022年5月期の下半期は、羽田のオークションでアンディ・ウォーホルの『リズ』が、1点のみで23億円という取扱いがありました。これにより一気に嵩上げされているため、下期にこの数字が出るかというとそれほど簡単にはいかないと思っていますが、上期に取り組んできたことを実現し、上期下期を平準化したかたちできちんとした数字を作っていくことを目標にがんばっています。

業績ハイライト③ 営業利益の増加要因

アート関連事業における取引高の増加の主な要因は、オークション関連及びアイアートオークションの売上増加と、資産防衛ダイヤモンドです。

業績ハイライト④ 連結貸借対照表

B/Sは、今期は流動資産、固定資産の合計が41億5,800万円から59億2,500万円に増えています。純資産の合計は、利益と新株予約権の行使により約30億円から33億4,500万円に増えています。

業績ハイライト⑤ 連結業績予想

今期の業績予想についてです。2022年5月期の営業利益は4億900万円で、2023年5月期は5億1,600万円と見込んでチャレンジしています。創業以来の我々の営業利益は、最高で5億6,000万円か5億8,000万円、上場して翌年くらいの2005年か2006年だったと記憶しています。

上期の数字を見ると、余力を持って数値を出せているとは思っており、下期では5億1,600万円をきちんとクリアして、最高益をクリアできるよう努力していきたいと思っています。

2023年5月期上期のトピックス

上期のトピックスです。先ほどお話ししたように、2022年3月の羽田のオークションで、アンディ・ウォーホルの『リズ』を23億円で扱いました。それがなくても売上が出る社内体制を作るため、2022年11月に丸ビルでオークションを再開しました。近代美術、コンテンポラリーアート、近代美術PartⅡをあわせて12億円近い金額を叩き出しました。

そして、Edoverseのコンサルティングについては、Edoverse Foundationによる各種イベントに参画しています。こちらはグローバルプラットフォームとして「Edoverse」を韓国やドバイ、シンガポール、ロンドンと世界中に広めるというものです。将来、世界中の人たちが「Edoverse」に入り、江戸の文化を感じつつゲームを楽しみ、そこでトークンも稼いで、「Edoverse」を大いに盛り上げてほしいと考えています。

アート投資サロンを推進して、Web3スクールの事業開発をしています。実際にこの下期から第1回が開校するため、楽しみにしてください。こちらではコンテンポラリーアートに関するスクールなども検討しており、「Edoverse」関連も含めたメタバース、NFTアート、これからの商取引、その他を視野に入れ、1つのスクール展開をしていきたいと考えています。

資産防衛ダイヤモンドは、依然としてとても強い印象で、今でも需要が増えています。これはやはりロシアの戦争や新型コロナウイルス感染症の影響があり、またインフレが非常に大きな問題になっている中で、実物資産への移行という意味で、アートや金だけでなくダイヤモンドも重要な資産として今認知されつつあるのだと考えています。

最後に、社内で営業力をいかに強化するかということにずっと取り組んでいます。オークション事業は独自で10億円以上の規模のオークションを開催できるまでに成長しています。それは営業マン一人ひとりの地道なレベルアップ、スキルアップに基づいており、またチームとしても非常に大きく、いい仕事ができるようになっていることが要因だと思います。これをさらに強化したいと考えています。

SHINWA NFT PROJECT

NFTアートは、プロジェクトとしてどんどん進めていきます。

重点施策

重点施策についてご説明します。我々は基本的には本業のアートオークション事業で、毎年着実に利益を積み上げていきます。そのためには、やはりアジアの展開が必要ですので、アジアのコレクターをどんどん動員するための営業展開をしていきます。また、これから我々のオークションオペレーションを拡大していくことも重要な要素です。

そしてコンテンポラリーアートを本格展開・拡大していきます。

また、これまで我々はCMやPRなどがあまり強くない状況でした。営業力の強化に加えて、プロモーションやPRを組織的にどのように行っていくかについても、重要視して取り組んでいきます。ここまでが、短期・中期の施策です。

長期的な視点では、新しい社会のインフラにどう対応していくかです。アートもメタバース空間の中では必ず変わっていくと思いますし、アート取引も大きく変化していきます。それを徳川さんと一緒に江戸の町を現代に作っていく中で、1つの新しいインフラとして世界に提供し、世界中の人たちがメタバースの中でアートの取引ができるようになると、我々としては非常に理想に近づくことになります。

「Edoverse」が最終的に出来上がるのは、20年先から30年先だと思っていますが、地道に一つひとつ構築し、世の中のいろいろな流れに左右されないようなかたちで着実に拡大していきたいと考えています。

その中でNFTアートの販売の拡大は必ず起こります。「Edoverse」では浮世絵や日本のアーティスト等の美術館の構想が、実際に開発に向けて動き始めており、その中でNFTアートを販売していきます。

Web3スクールは、Web3の基本から暗号資産のウォレットの使い方、分散化取引所の使い方も含めて、ユーザーとして知識を深めることができるスクールです。それと同時に、「Edoverse」で使っている3D空間を作るための「Unreal Engine 5」のエンジニアが日本では非常に不足しているため、スクールを開校してエンジニアの数をより厚くしていきたいと考えています。また、それを検定によって測れるように取り組みたいと思っています。

その他の事業では、資産防衛ダイヤモンドは今、非常に大きな柱となっています。ワイン・リカーの事業については、2月25日開催のオークションが過去最大のワイン・リカーオークションになると我々は予想しています。みなさまにも積極的にご参加いただきたいと思います。ウイスキーが、これほど日本のオークション市場でも定着したことは、非常にありがたいと思っています。

そしてアートストレージ事業に関しては、between the artsと提携して事業拡大を進めていきます。これまではアジアのアートのハブは香港一強でしたが、香港が不安定になったことで世界に分散している状況です。そのような中で河野太郎大臣が「新しく羽田を香港に変わるハブにしたらどうか」と提案されたこともあり、我々も羽田空港でのオークションを大きく展開しました。今は、アジアの都市ではでインチョンとシンガポール、香港が3大ハブになりつつあります。

日本には制度的な問題やスケールの問題があり、アジアのハブになるのは簡単ではありません。政策的な大きな転換と、民間企業の大きな参画が必要になると思います。我々としては日本を視野に入れつつ、アジアの中でアートストレージ事業をどのように展開していくかも非常に重要なことだと考えています。

中長期ビジョン

中長期ビジョンとしては、アートオークションの拡大による世界戦略を進めます。2番目に、「Edoverse」の開発コンサルを推進し、Web3スクールの売上の拡大を目指します。

また、アジア戦略を推進して、中国進出を模索します。今、中国に過去のような破竹の勢いはなくなっていますが、中国は人口が多く文化性も高いため、我々のターゲットの1つには違いありません。

そして、富裕層マーケティングを継続的に強化していきます。資産防衛ダイヤモンド、宝飾品市場の開拓を拡大、及びアートストレージ事業の推進を行います。

アジア戦略推進・中国進出模索・M&A

我々が東京からアジアへ進出するとなると、アジアでは香港が最も中心的で、どこにでも移動できる利点があります。香港もまだ簡単に落ちるとは思っておらず、依然として非常に信頼度の高い経済活動ができる都市です。また、アジアではシンガポールと韓国の仁川(インチョン)もハブになっています。

また、アジアのアートの中心としては台湾が大きな位置付けです。これまでは中国が非常に強かったため、上海などがアジアの中心になると思っていましたが、昨今の中国政府の政策により若干影を潜め始めたと感じています。

アートストレージ事業

アートストレージ事業では、between the artsが手がけているアプリを利用した新しいストレージのかたちをサポートしています。みなさまがアートを預け、預けたものをいかに有効活用するかがポイントです。

アートには資産価値があります。みなさまはそれをただ単にコレクションとして、倉庫の中に置きっぱなしにします。私自身もそうですが、コレクションですので楽しむのが一番です。たまにコレクションを見て、ニコニコ笑って、コレクターとしての楽しみを享受しています。

実際にはそのコレクションひとつひとつに価値があるため、この価値をどのように我々の経済活動に活かすのかということにbetween the artsが取り組んでいます。美術品の価値そのものが非常に大きく流動化する中で、みなさまがアートを有効利用できる時代が来ると思っています。

Edoverse コンサルテーション

Edoverseのコンサルテーション事業についてご説明します。スライドは江戸城の前に立っている侍のアバターを下から見た図で、「Unreal Engine 5」を使った映像になっており非常にリアルです。

この左下のイケメンの侍は「Edoverse」の中の新選組沖田総司です。先週の土曜日にリアルに銀座で開催されたオークションで、このアバターと画像のNFT4点にさまざまな特典がついた1つのパッケージが、約500万円の金額で落札されました。

同時に先週はもう1体、新選組の斎藤一をオークションにかけ、510万円で落札されるという大成功に終わりました。このヒーローアバターは、これから「Edoverse」の中で、みなさまも見かけることもあるかと思います。

今年の12月末から一般の方が「Edoverse」の中に入って、江戸城や周りの大名屋敷を散策してゲームしたり、お金を稼いだり、さまざまなことができるようになります。現在は江戸城の周りの土地をおさえておくNFTの販売をご提案しています。土地を少しでも持つと、いずれステータスになり「『Edoverse』のこの地域のこんなすごい場所の土地持っているんだよ」と言えるようになります。

土地のNFTの実寸は、5メーター×10メーターの50平米、約15坪の土地です。これをNFTにしてみなさまに持っていただきます。もともと江戸時代は大名が参勤交代などでお金を使わなければなりませんでした。ステータスの高い人たちほど、社会の責任を果たしてお金も使わなければならなかったのです。そのような中で、資金を融通するために土地の切り売りもしていました。したがって、みなさまに土地をNFTとして持っていただくことは妥当であると、徳川家広さんからも力強いお言葉をいただいています。

そして刀のNFTはこれまでのNFTのかたちを大きく覆す、美しい、アートとしての刀をみなさまに持っていただきます。NFTというとどうしてもマンガやピクセルのようなイメージがあり、流通することでコミュニティの中の価値が大きく盛り上がり、値段が高くなっていくというものですが、我々はアートの会社として、やはり美しいものをみなさまに持っていただき楽しんでいただきながら、そこに価値を付けていくことを考えています。

我々がコンサルテーションを行っている「Edoverse」自体は、Edoverse Foundationによって構築されています。スライドにもあるGameFi、Play to Earnの中にショールームやイベント、ミュージアムのようなものを、デジタルツインとして、日本の企業や「Edoverse」内で活動するさまざまな商店などと協働して事業開発をしていきたいと思っています。今、具体的な交渉がいろいろなかたちで進んでおり、これから展開していきます。

現代に至るまでの間、オリンピックなどさまざまなスポーツのブームが世界的に大きな盛り上がりを見せています。江戸時代は鎖国をしていましたが、「Edoverse」は現代に江戸を作るというコンセプトのため、おそらく「Edoverse」内にはサッカーのワールドカップも入ってきていることを前提に、ワールドカップが開催できるサッカースタジアムを築地地区に建設する計画を現在進めています。

「Edoverse」のサッカースタジアムは、現役のプロフェッショナルサッカープレイヤーであり、ワールドカップの出場経験がある本田圭佑さんがGMを務める「Edo All United」のホームとなることが決まっています。そして「Edoverse」も、「Edo All United」が早くJ1に昇格できるようスポンサーとして応援していきたいと考えています。

また、両国地区といえば相撲です。相撲の道場で鍛えられたアバターは、ランクが上がってゲーム内で銭がもらえるなど、いろいろなことができるのではと考えています。そのようなかたちで「Edoverse」はどんどん進化しています。

最後に、「Edoverse」の德川埋蔵金についてご紹介します。現在、德川家広氏がいろいろな土地に埋蔵金を隠しています。これを探しに行き、大名小路の10地区から埋蔵金が掘り出され、そこの土地を持っているオーナーは小判を手に入れることができたかと思います。

Web3スクール・検定

Web3スクールは2月から開校したいと思っており、現在生徒募集中です。岸田首相がWeb3をこれから推進するといっても、これまでWeb3の実態が何かわからないという方が多かったと思います。まず基礎から学ぼうという方、技術を向上させようとする方を含めて対象に、スクール運営をがんばっていきたいと思いますので、みなさまご参加をよろしくお願いします。

アートクラウドファンディング・アートシェアリング

将来はメタバース空間で、これまでのコレクターコレクションと大きく変化する、シェアリングを視野においた、大きなエコシステムの構築をしていきたいと思います。

アートファンド

アートファンドについては、今後、展開を考えたいと思います。

リリース

リリースとしては、オークションが好調です。インフレになり高額なものがさらに高額になっていくという展開の中で、2022年11月の丸ビルオークションでは落札金額が合計10億円以上となりました。

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PRとしては、Edoverseがさまざまな活動をしています。Shinwa ARTEXも資産形成アート投資サロンで「Edoverse」の世界を説明したり、ウクライナへのチャリティオークションを開催したりしています。

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2022年10月には香港のグランドハイアットホテルで、i-ARTとShinwa Auctionが協働で香港プレビューを開催し、アジアのコレクターを大いに呼び込みました。Shinwa ARTEXはWeb3スクール事業において、DeFimansという非常に力強いプロ集団と提携し、現在事業の展開を図っています。

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先ほどもお伝えしたとおり、Edo All Unitedとの協業を開始しました。

Shinwa Wise Holdingsグループは現在もさまざまな展開をしていますが、アートが中心であることが基本です。アートを中心としてさまざまなプラットフォームを構築し、みなさまにプラットフォーム内でアートの取引や流通をしていただきます。

仮想空間という新しい領域では、「Edoverse」内でアートやその他さまざまな経済活動を楽しんでいただきます。

短期的にはアートやダイヤモンドで稼ぎ、中長期的にはメタバースを含め、オークションのアジア戦略・世界戦略を含めて取り組んでいきます。

これができるような人材が徐々に集まりつつあります。この大きなビジョンに参加したいみなさまは、よろしければi-ART、Shinwa Auction、Shinwa ARTEX、Shinwa Privé、Edoverseなどで事業に参画し、Shinwa Wise Holdingsグループを大きく盛り上げていただきたいと思います。

質疑応答:今期の業績見通しについて

司会者:「第2四半期の進捗を踏まえて、今期の業績見通しの前提をご解説ください」というご質問です。

倉田:今期は、上期で我々が予想した以上の非常によい成績を出したこともあり、下期もさまざまなかたちの展開をしていきたいと思います。11月のオークションであれだけのものを達成すると、1月は1億8000万円の落札金額でいったん一服したという印象です。2月のワインオークション、3月の陶芸、3月のメインオークション、5月の丸ビルオークションに向けて大いに盛り上げていく考えです。そして2月にはi‐ARTが大きなオークションを開催する予定です。

オークション事業を強化して予算の達成を目指し、加えてShinwa Privéのプライベートセールで肉付けをしていきます。さらに、依然として好調なダイヤモンドの販売を積み上げていくことで目標を達成できると思っています。

また、先ほどお伝えしましたが、2006年5月期の営業利益5億6,000万円という我々の最高益を視野に入れてがんばりたいと思います。実は、この上期はさまざまな会計の処理の方法を準備していたため、Edoverseの収益は入れていません。したがって、第3四半期はEdoverseの収益を足すことができ、かつオークションで相当伸ばせると思っています。

オークションとプライベートセールに加えてその他のスクール事業がスタートすることも考えると、我々としては通期の予想は達成できるのではないだろうかと考えています。業績の90パーセントはアートであり、プラスアルファの要因もあるとご理解いただければと思います。

質疑応答:オークションの直近での変化について

質問者:「オークションの直近での変化を教えてください。出品者・参加者が増えているのかどうかについてご解説をお願いします」というご質問です。

倉田:出品者に関しては、現在売りたいという人をどれだけ探せるかが大事ですので、季節性や偶然性を含んでおり、増減について一概にいうのは難しいです。現在、営業体制を強化する中で、営業力をさらに強化し人数を増やすことによって出品を増やしていこうとしています。同時に、より高額なものとして価値付けができるよう、1点当たりの単価を引き上げての出品を増やしているところです。

購入者層については、これまでの高齢の有名なコレクターや大富裕層のみなさまに加え、直近では30代、40代、50代の新しい富裕層がオークションに参加しています。新規の富裕層に対しては、ネットを通じた展開や、ワインやウイスキーのオークションにまず入ってきていただくなど、さまざまなかたちでマーケティングを行っています。

高額なものについては自信を持って営業を展開し、非常に好調な状況だと考えています。

質疑応答:イセコレクションについて

司会者:「イセコレクションは今後もオークションとして行われるのでしょうか?」というご質問です。

倉田:イセコレクションに関してはさまざまな展開があり、イセ及びイセ食品が会社更生法を申し立てられ、管財人の管理下に置かれるようになってしまいました。これまで我々が想定していたかたちでは作品を取り扱えなくなってしまったことは非常に残念だと思っています。

伊勢彦信会長がこれまでコレクションされてきた作品は、管財人と伊勢会長個人が共同で保管されているため、我々のグループで取り扱わせていただき販売できるように努力を続けています。当面はこれを当てにした経営目標は出しませんが、もし出てきた場合にはプラスになるとご理解いただきたいと思います。

質疑応答:今期の配当予想について

司会者:「今期の配当予想についての考え方を教えてください」というご質問です。

倉田:もともと我々グループは、上場以来、利益の約30パーセント前後を配当で出していくことを1つの目標としてきました。2022年は「Edoverse」をはじめさまざまな新しい未来への投資をしたほうが株主のみなさまの利益になるという取締役会の判断で配当を見送りましたが、今後もこれまでの目標を前提に取締役会で議論をしていきます。

現在は、配当だけでなく、将来への投資や自社株買いなどいろいろなかたちでの還元を取締役会で検討しています。我々ががんばって利益を上げてきたものを、株主のみなさまになんらかのかたちでシェアすることを目標に、継続的に取り組んでいきたいと思っています。

質疑応答:Edoverseの収益について

司会者:「『Edoverse』の展開についてご説明いただきましたが、収益のインパクトを教えてください」というご質問です。

倉田:まだ「Edoverse」は開発段階ですのでコンサルとしての収入が出てくることが前提ですが、その他NFTにかかる手数料などもあるため、インパクトとしてはそれほど大きなものにはならないと思います。その中でも、コンサルフィーとして我々がある程度の金額をきちんと享受できるかたちにはなると考えています。

「Edoverse」が実際に立ち上がる今年の末、来年以降から、大きくなっていくプロセスの中で「Edoverse」から大きな収益が得られるようになると考えています。アートの世界は順次利益を上げていくものですが、「Edoverse」で出てくる利益は桁が違うのではないかと想像しながら、現在コンサルにあたっている状況です。

短期的には、アートのビジネスで地道に利益を上げていくとご理解いただければと思います。

倉田氏よりご挨拶

Shinwa Wise Holdingsグループは、今まさしく第2の創業的な位置付けの中で、3年間の時を経て、アートからも大きな利益が出るようになりました。非常に強いチームとして固まってきたことを実感しながら、これからさらに飛躍を遂げていこうと運営にあたっています。

アート事業やメタバースという新しいインフラで「Edoverse」を展開することで、世界企業にしていくために、さらによい人材をグループに迎え、よいチームを作ってみなさまと一緒に事業を展開していきたいと思っています。

「Edoverse」を含め、我々のプロジェクトに参画していきたい、大きな世界を作っていきたい、そして世界に羽ばたいていきたいという腕に覚えのある方がいらっしゃいましたら、ぜひShinwa Wise Holdingsにお越しいただきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

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