2022年分の所得税等の確定申告の相談及び申告書の受付が、2023年2月16日(木)から始まります。

会社員にとってはあまり馴染みがないものですが、自営業者やフリーランスの方は、毎年かかさず行っていることでしょう。

リタイヤして年金生活になった場合、収入が一定額の場合は確定申告が不要とされています。

しかし、年金受給者であっても確定申告をすべき場合もあります。

年金受給者やもうすぐ定年を迎える方が知っておくべき、確定申告について解説します。

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1. 厚生年金と国民年金とは

まずは厚生年金と国民年金について、簡単におさらいしておきましょう。

日本には2階建てとなる年金が存在します。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)・厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとにLIMO編集部作成

1.1 国民年金(老齢基礎年金)

日本に住む20~60歳未満の方が加入するのが、1階部分にあたる国民年金(老齢基礎年金)です。

20歳になれば全員が国民年金に自動的に加入し、保険料の支払いがスタートしますね。

保険料は一律で、2022年度は1万6590円(月額)です。40年間納めることで満額の年金が受け取れますが、未納や免除された期間があればその分減ってしまいます。

1.2 厚生年金

公務員や会社員などは、国民年金に上乗せして2階部分の厚生年金にも入ります。厚生年金の場合、保険料は一律ではありません。

現役時代の報酬に応じた等級で保険料が決まり、加入期間や納めた保険料によって、受け取れる年金額が変わってきます。

こうした公的年金という収入を得ても、一定の条件を満たせば確定申告が不要とされています。