1. たぬきうどん

sasazawa/shutterstock.com

たぬきうどんは、素うどんにネギ・かまぼこ・天かすなどをトッピングした、関東でよく見られるうどんメニューの1つです。

天かすのサクサク感と程よい油っぽさが、シンプルなうどんとの相性がよいと人気を集めています。

しかし関西では、たぬきうどんの見た目が違っている地域だけでなく、そもそもたぬきうどん自体がほとんど見られない地域もあります。

関西でたぬきうどんと言えば、京都で食べられる餡かけのきつねうどんのこと。

油揚げやネギをトッピングしたうどんに、トロトロあつあつの餡を出汁の代わりにかけて食べるうどんで、寒い冬は身体を芯から温められるメニューとして知られています。

京都以外の関西圏ではそもそも「たぬきうどん」というメニュー自体がなく、大阪を中心に天かす入りのうどんは「ハイカラうどん」として提供しているお店もあるとのこと。

関西と関東でトッピングやメニュー名そのものが違っていても、どちらのたぬきうどん(ハイカラうどん)も美味しそうです。

2. ところてん

K321/shutterstock.com

ツルツルとしたのど越しがたまらない、夏の定番料理のところてん。関西と関東の違いは、ところてんにかけるものにあるようです。

ところてんにかけるものと言えば、関西では黒蜜、関東では酢醤油が定番です。

旅先や引っ越し先などで何気なくところてんを食べたら、思っていた味と違っていたとのエピソードもよく聞きます。

  • 「関西から関東へ旅行しに行った時のこと。旅館で出されたところてんを食べたら酢醤油だったため、思い切りむせてしまった」
  • 「東京生まれ東京育ちの私。関西へ転勤したとき、最初はところてんに黒蜜?と不思議だったが、甘い蜜もところてんに合う。今は黒蜜と酢醤油のどちらも好きだ」

かつて日本では、全国的にところてんは酢や醤油をかけて食べていました。

しかし奈良時代から平安時代初期にかけて中国から砂糖が輸入されると、当時都が近かった関西圏では砂糖をところてんにかけて食べることが流行します。

江戸時代になっても砂糖を扱う業者が大阪に集中していたうえ、昔から甘味文化が根付いていたことから、現在も関西ではところてんに黒蜜をかけているのだとか。

旅行で遠方を訪れる際は、ご当地のところてんを食べてみるのもよさそうですね。