3. ぜんざい・お汁粉
肌寒い季節にふと食べたくなるぜんざいも、関西と関東とでは違いがあります。
関西では粒あんを使用した汁気があるもの、関東では汁気がないものをぜんざいと呼びます。
関西も関東もぜんざいに餡子や餅、白玉を使用している点は共通しているのですが、汁気の有無により見た目が異なります。
お汁粉も、関西ではこしあんを使用した汁気があるものを限定的に指すのに対し、関東だと汁気のあるものは粒あん・こしあんに関わらずお汁粉と呼ぶとのこと。
関西で汁気のないぜんざいは「亀山」と呼ぶ人もおり、関西の人が関東へ行ったり、その逆パターンになったりしたら混乱することもあるようです。
4. いなり寿司
スーパーやコンビニなど身近なところで見かけるいなり寿司は、関西と関東の間で形・味・具材が異なります。
形は関西が三角形なのに対し、関東は俵型が一般的です。
関西のいなり寿司が三角形になった理由は諸説あり、稲荷大社の総本社である伏見稲荷大社の背後の稲荷山を形とったとも、キツネの耳の形をイメージしたとも考えられています。
関東のいなり寿司が俵型の理由は、米俵を表現しているためと言われています。
稲荷神は「稲生り(いなり)神」とされ、五穀豊穣の神様でもあることから、信仰と結びついていると考察できますね。
味は関西の方が薄味のものが多く、関東は関西よりも油揚げに味を付けている傾向にあります。
関東のいなり寿司は、関西のものより甘辛い印象です。
具は関西のいなり寿司の方が、たっぷりと入っています。
ニンジン・ごぼう・シイタケなどを酢飯に混ぜており、食べ応えが抜群です。
関東のいなり寿司の具材はゴマや麻の実、もしくは寿司飯のみのものもあり、関西と比べるとシンプルな傾向にあります。