1. 「年金額改定のルール」を整理!
ところで、足元の物価高騰がつづく中での年金額の引き上げは歓迎される話題かと思いますが、なぜ67歳以下と68歳以上で引き上げ率がちがうのでしょうか。
これは、「名目手取り賃金変動率」や「物価変動率」を用いた年金額改定のルールがあるからです。
1.1 名目手取り賃金変動率>物価変動率の場合
- 67歳以下の方:名目手取り賃金変動率を適用
- 68歳以上の方:物価変動率を適用
ここからマクロ経済スライドによる調整がおこなわれ最終的な改定率が決まる仕組みとなっています。
少し難しい話になりましたが、ひとくちに年金額の改定といっても年齢によって条件が変わることが分かりますね。
しかし、同じ改定率が適用された人でも、元々の年金額が違えば実際の金額に差が出てきます。
そもそも今のシニアはどのくらい年金を受け取っているのでしょうか。次項から国民年金・厚生年金それぞれの受給額をみてきましょう。