株よりも勝ちにくいと言われているFXの世界に成功者はいるのでしょうか? 巷のイメージのように、空いた時間にパパッとトレードしてウン万円儲けましたということではありませんが、勝ち続けているトレーダーは存在します。
では、FXで儲けている人=勝ち組FXトレーダーとはどんな人なのでしょうか。彼らの習慣を探ってみると、「損切りの徹底」、「資金管理」、「待つ」という3つの共通点が存在しているようです。
1. 損切りの徹底
大成功を収めたトレーダーから兼業でそこそこ勝っているトレーダーまで、共通して指摘するのは損切りの重要性です。どんなベテラントレーダーであっても、相場を相手にするからには予想が外れることもあります。そんな時に、それ以上の火傷を負わないよう身を守るのが損切りなのです。
しかし、損切りは自分の失敗を認めることと同じなので、心理的ハードルが思いのほか高く、初心者トレーダーにはなかなか踏ん切りがつかないものです。ルール通りの損切りができるようになれば、中級トレーダーの仲間入りと言えるでしょう。
2. 資金管理
世間では「どんな方法で儲けたのか」という部分に光が当たりがちですが、実は手法は人それぞれに相性があるもの。Aさんに合ったトレード手法でも、Bさんには合わないということもよくあります。
勝ち組トレーダーが手法と同じくらい大切にしているのが「資金管理」。一般的にはリスク管理とも言われますが、勝ち組トレーダーの多くは資金管理に基づいてトレードを行っています。その管理の方法も人によりけりですが、1トレード当りの損失許容額を考えながらトレードしている場合がほとんどです。
ベテラントレーダーでも連敗が発生するものですが、連敗で資金が破綻してしまっては元も子もありません。特に、勝ち組トレーダーになればなるほど1回当りのトレード金額が多くなるため、連敗で再起不能になるような負けは許容できなくなります。
そのため、資金管理という非常に地味な部分=防御の部分も、当然のように日常的に行っているのが勝ち組トレーダーと言えるでしょう。
3. 待つ
FXは狩りに似た部分があり、獲物が来る、すなわちエントリーチャンスが来るまでジーッと待つ忍耐力が求められます。待つことができず飛び出してしまうと負ける・・・。多少なりともFXの経験があれば理解できる方も多いのではないでしょうか。
サラリーマン・OLなどの兼業FXトレーダーの場合はトレードできる時間が限られるため、どうしても“待てないトレーダー”になりがちです。とはいえ、兼業、専業を問わず、FXトレーダーは誰しも、モニターに向かうとエントリーしたくてたまらない“ポジポジ病”の患者なのかもしれません。
しかし、「FXトレーダーは待つのがお仕事」と言うベテランFXトレーダーもいるように、「待つ」習慣を身に付けることが勝ち組トレーダーの必要条件と言えるようです。
まとめ
FXの勝ち組トレーダーに共通する習慣は、“何てことないじゃないか”と思われるかもしれません。しかし実際にやってみると、資金管理を除くと、意外にその実行のハードルの高さに驚かされます。
簡単なことほど着実に実行するのが難しいというのは、人生の様々な場面で経験するものですが、FXの勝ち組トレーダーは自らの手法をベースに、自ら決めたルールで淡々と行うことが習慣付いている方が多いと言えます。
知ることと実行することには距離がありますが、FXトレードに取り組んでいて今ひとつ成果が出ずに悩んでいるようであれば、上記を参考に自らの習慣を振り返ってみてはいかがでしょうか? これまで気付かなかった、もしくは気付かないふりをしていた点に目を向けることができ、飛躍のきっかけを得られるかもしれませんよ。
石井 僚一