老後のためにこれからできること

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年代によって、老後のためにできることは違います。

1. 70歳以降の方

支出について、これ以上減らすことができないという方もいますが、固定費の削減は有効です。

よくよく見てみると毎月費用を支払っているものの、使用頻度が少ないというものを減らすのも大事なことです。

また、この年代になってくると、無理な運用はしないことです。

余裕資金を持っていれば良いですが、資金を増やそうとしてリスクの高い運用をすることは、やめておきましょう。

どうしても運用をしたい場合は、リスクの低い投資信託や債券での運用が安心です。

目減りや価格変動が心配、いつでも引き出しをできるようにしたい、ということであれば、無理な運用をしない方が良いでしょう。

2. 60歳代までの方

ご自身の体調や家族の状況にもよりますが、今の60歳代はまだまだ若い方も多いため、退職後にも働く、という方も随分といらっしゃいます。

年齢にもよりますが、公的年金の支給が原則65歳のため、公的年金をもらうまでは働く、という方は多いように感じます。

運用についても、これまでに長く運用をしている方もいれば、全く運用経験がない方もいらっしゃいます。

また、運用経験がない方で、退職金を受け取り金融機関の担当者の言う通りにして、「失敗してしまった」という方も多くいます。

全ての方が運用する必要はないのですが、ライフプランを考える中で、積極的ではなく、守る運用を進めても良いでしょう。

運用経験のある方も、どんな運用にするか「目的」をしっかりと持ちましょう。

公的年金の受給金額もある程度把握し、月々の支出額を想定することで、毎月の不足額も計算できれば、無理をする運用をしなくても良いかと思います。

3. 50歳代までの方

働けるのであれば、今のうちに働きましょう。

働くことで今の生活もできますし、社会保険(厚生年金)に加入することで、将来の自分の年金を増やすことができます。

また、できるだけ今のうちに、将来の準備をしましょう。

今のうちからミニマム生活をし、支出を抑える方もいらっしゃいます。支出を抑えることで、将来の資金を準備することができますが、無理はしないようにしましょう。

将来の資金準備のためには、iDeCoやつみたてNISAなどを使うことは有効です。iDeCoもつみたてNISAも、毎月の積立で資産づくりをしていくものです。

投資信託などで運用するため、価格変動があるもので心配な方もいるかと思うのですが、つみたて運用のメリットである長期での時間分散を活用できるので、比較的安心できるのではないでしょうか。

iDeCoでもつみたてNISAでも、途中で商品を変更することができるので、時間の経過に伴ってリスクを抑えた商品に切り替えても良いですね。