5. まとめにかえて
今回は、65歳以降の無職世帯の貯蓄や生活費、年金額などのお金事情を眺めてきました。
十分な貯蓄がある世帯では早めのリタイアも可能ですが、貯蓄額が少ない場合には働き続けるなどして何らかの収入を得る必要があるケースも多いでしょう。
とはいえ、シニア世代が働き続けることを考えた場合、健康や体力面との相談が必要になる場面も増えるはずです。また、医療費や介護費用が予想外にかさんでしまうことも考えられますね。
長寿時代の到来は喜ばしいことではありますが、公的年金だけで暮らしていくことが難しい世帯が増えることもじゅうぶん考えられますね。
「人生100年時代」を見据えたマネープランには、年金以外の収入源を確保する姿勢が求められているといえそうです。
現役時代からコツコツと預貯金を蓄えておくことに加え、国の税制優遇制度である「つみたてNISA」や「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」などを活用してお金に働いてもらう仕組みを作るのも一案でしょう。
長い老後を見据えた「お金の準備」は、まず世帯の状況に合うスタイルを選ぶことが大切です。まずは情報収集からスタートしてみましょう。
参考資料
- 総務省「統計トピックス No.129 統計からみた我が国の高齢者 」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
徳原 龍裕