平均給与と平均年齢から見えること

各社の平均年間給与を比較する平均年齢が異なるために単純な比較はできませんが、若くして年収が高いのがトヨタ自動車です。平均年齢が39.0歳で平均年間給与が852万円となっています。一方、ホンダは平均年齢が45.0歳にもかかわらず平均年間給与は773万円と、ホンダより平均年齢が低い日産自動車を下回っています。

また、新型レヴォーグで話題のSUBARUの平均年齢は38.3歳と全体平均よりも若いですが、年間平均給与は675万円と特筆して高いとは言えません。業績実績や株式市場での評価なども考えると年収はもう少し高くてもよさそうなものですが、別の要因があるのでしょうか。今後どの方向にベクトルが向くのかに注目です。

日野自動車は今回ピックアップした自動車メーカー8社の中でも最も平均年齢が低い企業でした。平均年齢が低いということもあり、平均年間給与も低いのですが、平均年齢が8社中で最も高いホンダを8歳も下回るので、今後はこの若さをてこに事業をどう発展させられるのかに期待したいところです。

まとめにかえて

最近の自動車産業は、電動化(電気自動車など)、自動運転、コネクテッドカーなど、日本の自動車メーカーが強みを持っていたエンジンの研削加工や燃費競争といったガソリン車としての領域だけではなくなりつつあります。

今後は自動車産業が直面していく技術の変化や規制により、どのように競争優位を確立できるかがポイントになっていきます。そうした中で、現在のような従業員に対する処遇を維持できるのかにも注目です。

LIMO編集部