3. 都道府県で年金格差が生まれる理由

厚生年金は、もちろん都道府県から支給されるわけではありません。そのため、居住地によって年金額が決まることはありません。

にも関わらず都道府県によって格差が生まれるのは、厚生年金の受給額が「現役時代の収入」と「加入期間」によって決まることに大きな要因があります。

出所:日本年金機構「令和4年度版 老齢年金ガイド」

現役時代に多く稼いだ人は年金額も高くなる傾向にあるため、必然的に都市部で年収が高い地域の年金額は高くなります。

また、自営業の比率が高いと厚生年金の加入月数も減るため、例えば農業が盛んな地域であれば「早期リタイヤして農業を引き継ぐ」というケースも起こりやすく、厚生年金の平均は少なくなるでしょう。

女性の就業率が低い地域であれば、結婚や出産を機に扶養に入ることにより、厚生年金の平均が少なくなる可能性も高いです。

平均年収や自営業率、女性の就業率等が影響し、都道府県の受給額に格差が生まれると考えられます。