3.3 定年前にやるべきこと3. 退職金の使い道を考える
退職金の使い道を聞くと、「海外旅行に行きたい」や「豪華なディナーを食べたい」といった声を数多く聞きます。
もちろん退職金は、これまで長年頑張ってきた自分へのご褒美ですから、自分や家族の「楽しいこと」に使えることは喜ばしいことです。
とはいえ、老後は健康面や体力面での不安も増えます。自宅にバリアフリー改修が必要となったり、自分や家族が介護施設に入所する必要が出てきたりする世帯もあるでしょう。こうしたシニア特有の大型出費などに備える視点も必要です。
定年退職金は人生で最も大きな収入となる人も多いはず。ご自身はどの程度受け取れそうか把握しておけるとよいですね。
受け取った退職金は年金生活を支える大切な原資となります。預貯金として眠らせるだけではなく、一部を資産運用に回して、大切に育てていく発想もありでしょう。
4. まとめにかえて
今回は、プレ年金世代ともいえる50歳代世帯の貯蓄事情をながめたあと、この世代がやっておきたいことを3つに絞ってお話ししました。
- 長中期的な「お金の出入り」を把握する
- 家計のスリム化を心がける
- 退職金の使い道を考える
これらに取り組むことは、老後を見据えた暮らしとお金の準備の第一歩ともいえそうです。
2023年、新しい年がいよいよ始まります。新鮮な気持ちで、将来に向けたお金の計画に着手するものよいですね。
参考資料
荻野 樹