2. 会社員が老後のためにできる貯蓄手段

年金の金額が少ない人、見込み金額を見ても少ない人は、早めに準備しましょう。

NISAやつみたてNISAも増やす手段ではありますが、途中で引き出しができるため、今回は、iDeCoと個人年金保険に絞ってみます。

2.1 個人年金保険

一般に保険会社で加入できる保険ですが、最近では銀行や証券会社でも加入することができます。

保険という名称ですが、老後の年金の積み立てと考えると良いでしょう。

ただし、円で運用する場合は予定利率が低いため、払った金額よりも大幅に増えることはありません。途中で解約した場合は、元本を割ってしまうことを知っておいてください。

お宝保険と言われる保険であれば、メリットは大きいのですが、これから加入する円建ての年金保険では、予定利率が低いため大きく増やせるメリットはありません。

ただし、途中解約はせずに貯めたい、リスクを取りたくないという方にとっては、円建ての保険もいいでしょう。

金融機関では、円建ての保険では運用のメリットが効果が少ないので、外貨建ての年金保険を勧められることもあるかと思います。

外貨建ては為替リスクがあるため、受け取り時に円安になると増えますが、円高になると元本を割り込んでしまうため、価格変動があるものを好まない方には、お勧めできません。

2.2 iDeCoでの運用

iDeCo(イデコ)とは、確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金です。自分で申し込み、毎月の掛金の支払い、運用方法も自分で選びます。

企業型確定拠出年金では、企業が掛金を負担してくれていましたが、iDeCoは個人が掛け金を負担する必要があります。

自分で運用方法を選ぶ必要がありますが、メリットとして、掛け金の支払い時、運用益、受取時に税制上の優遇措置があります。

一定の条件があり、現在は65歳まで掛金の払い込みができるようになりました。

受取りは60歳以降なので、それまでは途中引き出しができません。そのため、将来の資金として、目的を決めた運用がしやすくなります。

iDeCoの商品の中から、預金や投資信託などの運用商品を自分で選ぶことができます。金融機関ごとに運用商品や手数料が異なりますし、自分で運用方法を考えなければいけません。