まもなく7月。すでにボーナスを手にした人という方、来週には支給という方、様々だと思います。今年はボーナスを貯金するという方も多いようですが、皆さんはボーナスの使い道を決めておられますか? 一方、年収1千万円以上を稼ぐ外資系金融マンが一体どのようなことにお金を使うのか、気になりませんか。
今回は「お金のプロ」である外資系金融マンがどのようなお金の使い道をしているのかを見ていきましょう。
年収2000万以上はザラの外資系金融マンは何に投資しているのか
外資系金融機関に勤め、会社や個人のパフォーマンスが良好であれば多額のボーナスが出ます。証券会社などは特にそのボーナスの比率が大きいといわれています。役職がバイス・プレジデント以上ともなると年収が2,000万円以上の社員もザラで、所得税率は上昇する一方という人もいます。
お金のプロである外資系金融マンには「投資がお金の使い道」という人が多く存在します。一方、金融機関に勤めていると、仕事の中で企業の内部情報を入手してしまうことがあります。そのため、上場している個別株式などへの投資が制限されているか、もしくは社内のコンプライアンスを通じて面倒なプロセスを経てからしか投資をすることができないというケースもよくあります。
では、そのような環境の中で彼らはどういったものに投資をしているのでしょうか。
ズバリ、「実物資産」です。平たく言うと不動産や太陽光発電設備といったものに投資しています。
不動産や太陽光発電設備は投資規模にもよりますが、規模によっては数億円もの資金が必要となるケースがあります。いくら外資系金融機関、特に証券会社の社員などが高収入の職業とは言え、現金で数億円をポンと払える人は稀でしょう。また、そもそも彼らは現金で投資をすることを望んでいません。
外資系金融マンが使うテクニックとは
現金を使わず、どうやって投資をするのか。実は金融機関に勤務する高収入の人は、その年収を背景に銀行から借入をし、その借入をもとに不動産などの実物資産へ投資をします。
自己資金を少なくして外部から資金調達をし、より大規模な資産に投資をする、いわゆる「レバレッジ(てこの原理)」を狙っているのです。
それだけではありません。不動産であれば、投資先が新築であるか中古であるか、木造であるかRCであるかなどで減価償却できる期間などが決まってきます。彼らは実物資産への投資の中で減価償却を求めています。
減価償却というと話がやや専門的になってきますが、一言でいえば、投資先の減価償却を計上することで一時的に会計上の損失が出る状況などを作ります。その結果、節税までしてしまおうという算段です。
安定収入もいいけれど、結局は売却時がおいしい不動産投資
不動産投資は「サラリーマン大家さん」というようなイメージもあり、不労所得として理想的な投資先に見えます。
ところが実際は、建物の築年数とともに家賃は下がりますし、空室リスクも存在します。また、火災や自殺、孤独死などの事故などもあればそれは収入からすればネガティブな要因です。
不動産投資においても、営業力やマネジメント力が問われます。不動産投資は不労所得を得る手段ではありますが「完全」不労ではないですし、実際手を動かすことが少なくても気苦労は絶えません。
その中でも不動産投資で運用する人は「売却時が一番おいしい」と口を揃えます。
不動産投資では高い稼働率を継続して家賃収入などを高水準で維持することも利回りを高く保つポイントですが、市況が良くなったときに売却してキャピタルゲインを手にできれば、より利回りを高めることができます。
彼らはそうした機会を虎視眈々と狙っています。市況をにらみながらエグジットと呼ばれる売却タイミングとはかる――結局のところ、日ごろの仕事における行動と無縁ではいられないともいえます。
太陽光発電は何が魅力なのか
このようにして不動産投資を何件も行ってきた猛者でも、太陽光発電投資には興味を惹かれるようです。
それは、天候リスクや地震などの災害リスクがあるとはいえ、太陽光発電では固定価格買取制度により買取価格が決まっているため、家賃収入が継続的に下がっていくようなケースは少ないというのが主な理由のようです。
不動産と比較して、売却したいときに売却先を見つけにくいというような流動性のなさは少々気にかかるようですが、そこにどう折り合いをつけるかがポイントのようです。
まとめにかえて
笑い話にもなりませんが、何百億、何千億という資金を運用するプロの投資家でも、自分で初めて個別株式に投資したのは会社を辞めてから、という話もあります。結局のところ、株式や投資信託は彼らの主たる資産運用先ではないということでしょう。
高収入の彼らはお金を増やすことより減らさないこと、つまり「どのようにすれば節税できるか」を考えているのです。資産運用というよりも節税が一番の興味のある領域といえるかもしれません。
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LIMO編集部