2. 国民年金と厚生年金の受給額は月平均いくら?

では、そんな国民年金と厚生年金の受給額はいくらなのでしょうか。2ヶ月分まとめて支払われますが、ここでは月平均の受給額を見ていきましょう。

2.1 国民年金の月平均

まずは厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金・国民年金事業の概況」から、国民年金の受給額を見ていきましょう。

〈全体〉平均年金月額:5万6252円

  • 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4112円

2.2 厚生年金の月平均

続いて同資料より、厚生年金の月平均も見ていきます。

〈全体〉平均年金月額:14万4366円

  • 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万3808円

※国民年金の金額を含む

2.3 国民年金と厚生年金の水準が違う理由

上記を見ると、厚生年金の受給額が手厚いことがわかります。

これは公的年金の仕組みに理由があります。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

年金制度は図の通り2階建ての構造をしており、1階の国民年金には20~60歳未満のすべての人が加入します。

このうち、公務員や会社員などの第2号被保険者は2階部分の厚生年金にも加入します。

上乗せして加入するため、国民年金を含む厚生年金の平均受給額は、国民年金単体に比べて約9万円も高くなるのです。