3. では年金は老後にいくらもらえるのか?
上記のとおり保険料を納めて加入する公的年金ですが、老後にはいくら受け取ることができるのでしょうか。
3.1 国民年金の受給額
年金には障害年金や遺族年金もあるのですが、今回は老後にもらえる「老齢年金」について記載します。
老後にもらえる国民年金は、老齢基礎年金と呼ばれ、10年以上保険料の納付や免除などの受給資格期間があれば、老齢基礎年金がもらえる権利があります。
ただし、金額は保険料を払った月数と免除の月数によります。
20歳から60歳まで40年間、国民年金保険料を払ったり、その間に厚生年金に加入している場合、65歳から受給すると老齢基礎年金として77万7800円(2022年度)がもらえます。
例えば、国民年金の保険料を10年しか払っていない場合、77万7800円の4分の1、19万4450円しかもらえません。
3.2 厚生年金の受給額
国民年金の受給要件10年以上であれば、厚生年金に1ヶ月でも加入していると、65歳から国民年金に厚生年金を上乗せして受け取ることができます。
厚生年金は、働いた期間と給与によって受取額が違います。勤務期間が長い方や、給与や賞与が多い方は、将来の年金額が増えます。
2003年より総報酬制となっているため、2003年をまたいで厚生年金に加入している方は、総報酬制前後の計算をするので、自分自身で計算するのは大変かもしれません。
総報酬制後の計算式
大学卒業後30年間勤務(厚生年金)している方、現在までに払っている保険料に対しての年金額の例
平均標準報酬額 44万円で30年(360月)勤務している場合
44万円 × 5.481/1000 × 360月 = 86万5022円 ・・・ A
同時に国民年金にも加入しているため、
77万7800円 × 360 / 480 = 58万3350円 ・・・ B
A + B = 148 万8372円
これに今後、働いて追加できる年金額を上乗せすると概算額がわかります。