一説には8割以上の参加者が損をしているとも言われるFXの世界。では、実際に利益を上げている”勝ち組トレーダー”はどんなコツを会得しているのか、何人かに話を聞いてみました。すると、そこには一般的なFXトレーダーのイメージとは少し異なる世界が存在していました。

「損切り」を最重要視

簡単に儲かるイメージが少なからずあるFXですが、実際に取り組んでみると、そうは問屋がおろさないことがすぐ分かります。そこで諦める場合もあるでしょうが、「攻略してやる!」とやる気になり、見事に目標を達成したのがFXの勝ち組トレーダーと言えるでしょう。

その勝ち組トレーダーが口を揃えて言うのは、損切りの重要性。「損切りがためらいなくできるようになって初めてスタート地点に立てる」と言う人もいます。

トレードのロットの大小を問わず、利益を出しているトレーダーは損切りを常時行っています。損切りの方法は手動の場合もあれば、事前に設定して手動では行わないという場合もあるようです。中には「メンタル的に手動での損切りは今もうまくできない」と打ち明ける勝ち組トレーダーも。

FXで勝てないと悩んでいる方は、利益を出すことよりも、まずは損切りをためらいなくできるようになる訓練が勝利の近道かもしれません。

手法はそれぞれ。自分の性に合わないと身につかない

では、勝ち組FXトレーダーはどんな手法を用いているのでしょうか。

すると、ファンダメンタルを分析してスイングトレードで1回の勝ちが驚くほど大きいというトレーダーもいれば、短めのスイングで1回ポジションを持ったら2~3日ポジションを持つ人、デイトレードで1日2~3回のトレードをする人、さらにはスキャルピングで1日何度も何度も細かくトレードを繰り返す人など、スタイルは様々です。

何人ものFXトレーダーの話を聞いていると、勝ち方は人それぞれだということがわかります。そして、自分の性に合った手法でないと続かないという意見が大勢を占めました。

自分のスタイルを見つけ、性に合ったトレード手法を確立するのが勝ち組トレーダーへのカギであるのは間違いないようです。

勝ち組トレーダーは暇だった

勝ち組FXトレーダーの中で、意外に多かったのは「暇!」という話。専業トレーダーになるほど、その傾向が強まります。

為替の場合、せわしなくトレードしているイメージがありますが、実際はスキャルピングで忙しくトレードしているトレーダーを除くと、多くが暇を持て余しているようです。「トレードは待つのが仕事」と断言しつつ「でも、待っている間が暇なんです・・・」という言葉が印象的なトレーダーも。

勝ちやすいトレードのチャンスは数少ないけれど、そのチャンスが来るまで待つことができるのが勝ち組トレーダーと言えるでしょう。しかし「待っている時間は暇」というのは世間一般のFXトレーダーに対するイメージとは真逆ですね。

話し好きが多いFXトレーダー

また、FXトレーダ―には専業・兼業問わず、話好きの方が多いように思います。特に、専業になるとその傾向が強まります。やはり、為替市場と向かい合っているため人との会話がないと、話ができる機会に話したくなるということなのでしょうか。

トレード手法については人によっては秘密のケースもありますし、聞いても真似できないことが多いのですが、FXトレーダーと話す機会があれば、色々聞いてみてはいかがでしょうか? 思った以上の返答をもらえる可能性がありますよ。

石井 僚一