祝ニコン100周年

2017年7月25日、ニコンが創業100周年を迎えます。おめでとうございます。

創業の1917年は大正6年、第1次世界大戦の真っただ中で、ロシア革命の年でした。

光学機器の国産化が急務であったため、東京計器製作所光学計器部門、岩城硝子製造所反射鏡部門、藤井レンズ製造所を統合し、小石川に日本光学工業株式会社が設立されました。

これが現在のニコンの出発点になります。

ニコンにおける”Made in Japan”神話

いまでこそニコンの代名詞といえるニッコールレンズですが、これが世界に知らしめられたのは朝鮮戦争が契機でした。

当時日本の報道写真家であった三木淳が使用していたニッコールレンズをライフ誌のカメラマンに紹介したことがきっかけで、またたくまにその品質の高さが世界に広まりました。

ニコンはその後、1959年に一眼レフの「ニコンF」を発売します。それ以前はライカに追いつけという開発を続けていましたが、ライカM3の完成度の高さを前に日本企業は一眼レフに活路を見出そうとしたのです。

1957年に旭光学工業が投入したアサヒペンタックスを追ってニコンFを発売したニコンは、その堅牢性と機能性で報道カメラマンに一気に普及していきました。

他にもぞくぞく、今年100周年の企業群

ところで、今年100周年を迎える企業は他にもあります。

キッコーマン、TOTO、森永乳業、明治乳業などそうそうたる顔ぶれで、企業30年寿命説を吹き飛ばしています。

ニコン100周年モデル発表

話をニコンに戻します。同社は100周年を記念して記念モデルを投入することを発表しています。カメラ・レンズは以下の通りです。価格はニコンダイレクトでの税込み価格になります。

D5 100周年記念モデル 100万円
D500 100周年記念モデル 35万円
NIKKOR 70-200E 100周年記念モデル 50万円
NIKKOR F2.8ズーム トリプルレンズセット 100周年記念モデル 100万円

100周年ですから100万円が意識されたプライシングになっています。OMG!

ささやかにお祝いするなら羊羹はいかが?

「100周年だから100万円」といきたいところですが、筆者はそこまで景気がよくありません。春にバードウォッチング用にニコンの双眼鏡を購入したばかりですので、今回はささやかにお祝いしたいところ。

このような「プチお祝い」にぴったりなのは、知る人ぞ知る「ニコンようかん」です。これはニコンダイレクトでも販売されています。

約2千円でようかん3本が入っていますので、100周年のお祝いと話題作りにぜひ一度チェックなさってはいかがでしょうか。

最後になりますが、現在構造改革中で半導体露光装置の縮小を余儀なくされているニコンには、創立記念日である7月25日にぜひ次の”100年の計”を高らかに宣言してほしいと思います。

椎名 則夫