不動産投資をガンガン進めたいあなたへ
「不動産投資をするのにキャッシュは必要ですか? できれば自分の預貯金は使わないでおきたいのですが」というご質問をたまにいただきます。
それに対しては「はい、キャッシュは必要です!」とお答えしています。特に都市部で不動産資産を拡大し続けたいと思うのならば、自己資金を入れることは、ほぼほぼ必須条件となります。
もちろん、自己資金ゼロで、フルローンやオーバーローンを引くことはできます。ですが、大抵の場合は借りる人の属性や信用に依存した借金にすぎません。
銀行は本業の収入や預貯金、家族の収入や資産を担保に、いざとなれば他からの収入や資産で借金を返済してもらうことを見越して貸し付けを行っています。
よって、自分の持っている属性や信用を使い果たすとそれ以上は貸してくれません。不動産投資家の約9割が2~3棟で頭打ちになるのはそのためです。
債務超過で融資ストップ!
銀行融資が頭打ちになる理由は簡単です。借金が保有不動産の資産評価を上回る、債務超過の状態に陥っているからです。
銀行が不動産に融資をするのは、担保価値があるからです。返済が滞れば不動産を差し押さえて売却し、元金を回収することができます。
しかし、実際に不動産を購入するとなると銀行評価額(資産価値)よりも実勢価格(購入金額)の方が高くなるのが通常です。
銀行は担保価値を超えて融資をする場合、不足分を属性や信用で補いますが、それにも限界があります。そのため、借金>資産価値のまま物件購入を続けると、早々に融資がストップする、ということです。
東京など都市部ではほぼ確実に購入金額が資産価値よりも高くなります。では、拡大し続けるためには、どうすればよいのでしょうか。
借金 < 資産価値をキープする
当たり前の話ですが、銀行はあなたの不動産投資を1つの事業として見ています。つまり、バランスシート上で純資産をプラスにしておくことで、有望な貸出先になります。
反対に純資産マイナスでは、怖くて貸し出してくれません。なので、借金<資産価値をキープすることが大切になります。
借入金額を資産価値よりも低い金額に押さえておく。つまり、購入金額分をフルで融資を受けるのではなくて、自己資金を入れるということです。
不動産投資では銀行から融資が出やすい資産状況を常に心がけることが、次へ次へと成功戦略を立てるのに重要となります。
お金がないので買えない、売れない、そういう八方塞がりの状況を避けるためです。
都市部で頭金1割の原則
長期的な資産拡大を目指すのであれば、都市部の不動産が一番です。売却で含み益を現金化して再投資することにより、純資産の拡大スピードを上げることができるからです。
売却しないで保有していても、含み益=純資産がプラスなので銀行融資が有利になります。さらに自己資金を入れることで、当初から純資産がプラスという状態を作ることができます。
収支にも余裕が出てキャッシュフローが増え、元金返済も早くなるため純資産の拡大も早くなるのです。
また、デットクロスの時期も遅くなりますので長期保有もできます(デットクロスについては『不動産投資の落とし穴、「デットクロス」に陥らないためには?』をご参照ください)。
銀行が「自己資金を1割入れろ」というのはこのためですね。
なぜ都市部の投資では純資産が増えていくのかというと、価値の低下<返済スピードだからです。都市部では土地が高いので資産価値が残ります。
一方、地方では土地が安いのでいつまでたっても含み益が出ません。資産価値を借入金が下回る部分が含み益となるからです。
不動産投資における理想的な資産拡大シナリオとは?
不動産投資で自己資金を入れるべき理由はご理解いただけたでしょうか。繰り返しになりますが、都市部で頭金1割を入れるのがやはり理想的な取り組み方です。
とは言うものの、2億、3億の物件を買うとなれば、1割でも2~3千万円。ポンと出せる人はそういないかと思います。
手元に自己資金がない人、または自己資金を入れたくない人は、不動産でキャッシュを作ることができます。
首都圏での理想的な拡大シナリオは下記のようになります。
ステージ1:短期転売でキャッシュを作る
ステージ2:高積算物件に自己資金を入れて買う
ステージ3:物件を入れ替えながらインカムとキャピタルで稼ぐ
とにかくゼロからの人は転売でキャッシュを作ることが大切です。
戦略は人それぞれですが、王道の戦略は変わらないのです。常にそれを意識しましょう。
以上、株式会社コン・パスでした。