お金のプロが避ける保険(生命保険・医療保険)とは?

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ここでいうお金のプロとは、ファイナンシャルプランナー(以下、FP)資格を有し、顧客に対しライフプランニングに即した資金計画やアドバイスを行う人のことを指します。

銀行や保険などの金融機関に携わり、顧客の利益を最優先に、適切な情報を公平に提供することが求められる職業に就く人をいいます。

こうしたお金のプロであるFPが避ける保険とは、どのような保険なのでしょうか。

1. お金のプロの保険は必要最低限

保険の目的は、万が一の事態が発生した際に、経済的な不安から自分や家族を守るためのものです。

自力では賄えない経済的リスクに備えるものであり、自力で支払える程度のリスクであれば保険に加入する必要はありません。

保険に加入していれば安心感は得られるかも知れません。ただ、その安心感のために毎月支払う保険料が見合ったものであるか、十分に思慮する必要があります。

保険のプロはその無駄を見極め、加入は必要最低限の保険にとどめています。

2. お金のプロは医療保険に入らない?

お金のプロや保険のプロでも、医療保険の必要性には意見が分かれます。

医療保険とは、病気やケガで入院することになった場合に、入院日数に応じて給付金が支払われる保険です。

手術を受けた場合の給付金や、入院時にまとめて受け取れる一時金などの特約を付けることが可能です。

  • 公的健康保険の医療費一部負担や高額療養費制度の観点から、そもそも医療費自体がそこまで高額にならない
  • 昨今の医療事情では、入院日数はそれほど長期化しない
  • そもそも貯蓄があれば、医療保険はなくてもカバーできる

上記のような意見から、お金のプロは医療保険の必要性を十分に精査しています。

3. お金のプロは保険で貯蓄しない

保険には「掛け捨て」と呼ばれる定期保険と、「貯蓄型」と呼ばれる終身保険があります。お金のプロは保険で貯蓄は避け、保険料が抑えられる掛け捨て型の保険を選択しています。

保険会社に対して毎月支払う保険料の内訳には、万が一の事態の保険金や給付金に充当される「純保険料」と、保険会社の手数料である「付加保険料」があります。

毎月支払う保険料から手数料が差し引かれるため、貯蓄の目的で保険に加入するのは効率が良い方法とはいえません。

保障が必要であれば掛け捨ての保険で保険料を抑え、貯蓄はより効率の良い方法で実施すべきというのが、お金のプロに多い意見です。