3. 年金額を増やす「繰り下げ受給」とは
悩ましい年金額を少しでも増やす方法のひとつに「繰下げ受給」があります。
公的年金の受給開始年齢は国民年金・厚生年金ともに原則65歳からとなっていますが、この受給開始を1ヶ月遅らせるごとに年金を0.7%増額できるというものです。
仮に1年遅らせると合計8.4%、5年だと42%の増額ですから、先述の年金収入21万6519円を目安にすると30万7456円まで底上げされる計算になります。
現行の制度では繰下げ受給ができる期間は最大10年間となっているため、75歳から年金を受給しはじめると84%の最大増額率になります。
とはいえ「65歳から約21万を受け取るか」「75歳から約39万円を受け取るか」と聞かれたら、どちらを選ぶべきか迷ってしまう方がほとんどではないでしょうか。
年金を受給する年齢になり、なんとなく受け取り方を決めて後悔することがないよう、前々から夫婦で話しあっておきたいところです。